わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

あれが辛島ペース




 昨日はゲームがなかったので、一昨日のゲームから。オリックスとのオープン戦は1−6の敗戦だった。チーム安打数がね、ちょっと差が出た感じ。うちが7に対し相手が13だった。

ダルビッシュのフォームに近い

 先発の田中は3度目の実戦。3回3安打1失点だから、調整は順調に進んでいると見るのかな。球速も徐々に上がっている。次は5回くらいまで投げさすんだろう。そろそろ長いイニングを投げるための肩の体力もつけておかないと。
 田中のワインドアップからのピッチングを見たくて田中のイニングだけ楽天TVの録画をチェック。ワインドアップはもちろん新鮮だったが、テイクバックを小さくして投げるフォームがダルビッシュのフォームに似てきたなと思った。肘に負担をかけないメカニックがあるのかもしれないが具体的なことはよくわからん。

あれが辛島ペース

 ゲームの勝敗的には4番手に投げた辛島の4失点が痛かった。オープン戦初登板だからまだ肩慣らしという段階だとは思うが、3月も中旬、さすがに3イニングを投げさせたね。それとも教育リーグでは投げていたか。もともと開幕からローテ入りするようなペースのピッチャーではないから、ここから徐々に上げていくのだろう。とはいえ、1イニング4失点は遅れすぎ。ま、辛島だからとりあえず「頭出し」ということでいいんじゃないか。

荘司の次の登板に注目

 荘司は右膝の異常でオープン戦の登板を1回飛ばすようだ。ここで無理させて長期離脱というのだけは避けたいということだろう。いずれ一回飛ばしての次の登板が予定どおりあるかどうかにかかってくる。荘司がそこで投げない(投げられない)となるとブルペン事情はちょっと厳しくなるかな。そのときは先日のゲームで荘司に代わり緊急登板したルーキー松田のローテ入りの可能性もあるかな...、と密かに思っている。

オリックス・吉田輝星投手のインタビュー記事を読んだ。

山田遥楓が支配下

 昨日のオリックスとのオープ戦は、予報どおりの雨天で早々と中止が決まった。先発が予定されていた岸は2軍の教育リーグの方で登板するようだ。「教育リーグ」は聞き慣れないリーグだったので調べてみたら2軍のオープン戦のことをいうらしい。知らなかった...。岸クラスになるとこの時期の実戦は相手が一軍であろうが二軍であろうがあまり関係ない。要は調整のペースだったり、自分なりのチェックのタイミングをずらしたくないということ。
 ゲーム以外の話題では〈山田遥楓が支配下選手になった〉というのがニュースになっていた。野手はけっこう頭数が揃ってきたから投手の清宮虎多朗の方が早いかと思っていたが、山田が先だったね。ま、けっこう勝負強いところを見せていたし、〈楽天にはいないタイプ〉という評価なのかもしれない。
 心配なのは荘司の「右大腿骨滑車部骨挫傷」という診断結果。監督は「軽症」を強調していたようだが、予定どおりとは行かないだろうなあ。実戦に入ってからのピッチングには1年目とは見違える進歩が感じられただけに水をさされた感じがする。開幕カードはホームだがこの時期の仙台はまだ寒い。早くてもドームの北海道からかな。


吉田輝星のインタビュー記事の感想

 NumberWebの記事を読んでいたら吉田輝星のインタビュー記事が目に止まった。特に試合のときのマウンドでの気持ちの持ちようについて語った内容が印象に残った。投手にとって大事な気持ちの持ちようについて、よく「打者を上から見下ろす」などと表現されることがある。そのときの感覚について語った箇所である。今江監督流に言うなら「オラオラ」的な感覚ということになるだろうかw。

 吉田は大事なこととして次のことをあげた。

  • 自分がやってきたことを信じて
  • いい意味で自分のほうが上だというのを言い聞かせて
  • 堂々と投げる
  • (上の3つが)試合の時に限ってはすごく大事なこと

 最後の「試合の時に限っては」というのが意外とポイントで、裏を返せば練習のときはいろいろ考えても良い、というか考えながらピッチングしなければならないが、いざ試合になったらあとは自分を信じて堂々と投げる、そういうことなんだろう。

 で、それができているときとできていないときの違いについて、吉田は分かりやすく説明している。

〈できていないとき〉

  • 自分と戦っている時はだいたいできない
  • 今日調子悪いなとか、なんかフォームがこうでこうで、とか考えていたら、体もだんだん動かなくなってくる

〈できているとき〉

  • どうバッターを抑えるかということだけに集中できている時は、『このバッターはこれが弱いから』といったことを考えられるんで、だいたい抑えられていると思う

 この感覚についてはピッチャー出身の解説者がときどき似たようなことをコメントすることがある。どのピッチャーにも共通するものだと理解した。吉田はオリックスに行ってテクニカルの部分での進化を感じているようだ。それを「自分と戦わなくてよくなった」という言い方で表現していた。
 オリックスのシン・吉田輝星を見るのは楽しみなんだが、ゲームで当たったら不気味でもあるな...w。

打てるキャッチャー、出てこいやぁー!

 日ハムとのオープン戦(静岡・第2戦)は9−3で快勝。打ちも打ったり、チームの安打数は19だった。静岡の楽天ファンは観ていて楽しいゲーム
だったに違いない。前日のゲームでは消極的な打席で追加点が取れずに引き分けた印象だったが、昨日のゲームではそれとは打って代わり初球からガンガン打って出ていた。そういうテーマを持ってゲームに入っていたのかもしれない。「攻撃は最大の防御なり」選手たちにはこの感覚を忘れないでほしいね。


ピッチャー

 先発は瀧中。初回の立ち上がりは3者凡退と上々だったが、味方が先制した直後の2回に同点にされたところが惜しいなあ。今回の登板では「強いストレート」をテーマに上げていたようだ。瀧中らしくない球速のストレートがけっこうあったから、調整は順調と見ていいだろう。瀧中の149キロは初めてみたw。5回3失点なら、ま、ぎりぎり合格点でいいかな。
 酒居はオープン戦初登板。オフには球速アップのための筋トレなどに取り組んでいたらしい。これも楽天TVで紹介していた酒居情報だ。たしかに見た目が少しガッチリした印象だ。ちょっとロッテの澤村の雰囲気が出てきたかもw。変化球投手といえども速い(強い)ストレートがあってこそその変化球が生きてくる。方向性としてはそうなるか。
 そして鈴木ソラ。前回登板では「マジか!の三者三振」ピッチングを見せていたから注目していたが、相変わらずボールは強いが制球は不安定。先頭をいきなり四球で歩かせた。それでも今江監督のカミナリが落ちた頃に比べたら雰囲気もだいぶ落ち着いてきた。極端なオラオラ感はなかったが、強いボールをゾーンへ投げ込める割合は高くなってきたかな。現役ドラフトの櫻井もどちらかというと鈴木ソラと似たタイプに見える。マウンドでの気持ちの安定感にやや波がありそうだ。
 もう一人の左、ターリーも今のところ毎試合1個以上の四球を出すなどピリッとしないマウンドが続いているが、こっちはおそらく「寒さ」からくる調整不足のせいだろうと楽観的に見ているのだが甘いだろうかw。
 西垣はOK。

バッター

 バッターでは、やや出遅れていたマスターに当たりが出始めたことが収穫だろう。大地や岡島も元気だし、ベテランが若い選手らと張り合えている状況は心強い。
 若い野手も日替わりで目立つ活躍を見せている。内野手と外野手の境界はどんどん低くなり、ゲームに出るためのチケットはグラブではなくバットで獲りに行くしかない状況になっている。小郷はうかうかしていられないな。昨日も書いたが、特に平良がいい。ブレイクしそうな予感ぷんぷんw。

 この流れであえて辛口なことを言わせてもらうなら、キャッチャーがもう少し打たないと。さすがにキャッチャーとの境界までは低くしづらい。キャッチャーが打てるようにならないなら、打てるやつをキャッチャーにするしかないかw。打てるキャッチャー、出てこいやぁー....と叫びたい気分である。安田はまだか。平良のキャッチャーコンバートは現実味がないから、この際、岡島にもう一度マスクかぶってもらうか、マジで...。

勝てたゲームというか勝たないといけないゲーム

 オープン戦首位を独走中の日ハムとの対戦は引き分けだった。これで日ハムはオープ戦いまだ負けなし。
 日ハムは新庄監督の3年目のシーズンになるが新庄野球がチームに浸透してきているということだろうか。若い選手にも試合慣れした落ち着きを感じるし、投手陣の層も厚そう。助っ人外国人も2番から4番に置けるところを揃えている。今シーズンの台風の目になりそうな雰囲気をぷんぷんさせていた。
 
 そんな日ハムが相手だったが、昨日はうちが勝てたゲームw。

 失点はこちらのミスからだったし、得点シーンもあと一歩積極的に攻めていれば勝ち越せたゲームだった。ま、勝てないときなんてだいたいそんなもんだけどね。


惜しかった得点シーン

 たとえば1点差にした8回の2アウト3塁の伊藤ユキヤの打席だ。一打同点の場面だったが、この打席のユキヤは慎重だった。甘いボールを続けて見逃し、1ボール2ストライクと追い込まれてから一番難しいボールに手を出し空振り三振。
 あとは9回裏の堀内ね。同点に追いついて「これで負けなし」の場面。2アウト1、3塁、一打逆転サヨナラという地元静岡出身の堀内にわざわざ回したかのようなおいしい舞台設定だったが、3ボール0ストライクのカウントにこれまた慎重になってしまった。一度もバットを振ることなくフルカウントまで整えられると、最後はお決まりの空振り三振だった。
 結果論ではあるが、どっちも「おいしいところが回ってきた」とばかりに積極的に攻めたかったところ。ユキヤも堀内も元来そういうキャラの選手だと思っていたが、ここまでいい感じに来ていたことが逆に消極的にさせたか、守りに入っていたように見えたのが残念。

失点シーン

 失点は初回の先発・荘司のところ。2アウトながら1、3塁のピンチの場面で万波の打席だった。ボテボテのピッチャーゴロに打ち取り、無失点でチェンジとなるところで荘司がこれをファンブル、先制点を許した。その後も松本を死球で歩かせたあと野村にタイムリーを打たれ2失点とした。いわゆる自滅だ。荘司はこの日5イニングを予定していたが2回以降は出てこなかった。どうも精彩を欠く立ち上がりだったが、ゲーム後の監督コメントによると、ゲーム前から右膝に異常があったようだ。
楽天開幕ローテの一角・荘司が緊急降板 1回2失点で大事取る 今江監督「右膝に少し力が入らなくて…」― スポニチ Sponichi Annex 野球
 ローテ当確の荘司である。無理して投げさす時期ではない。ただ、同期入団の渡辺翔太の侍Jデビューに刺激を受けた的な荘司のコメントがニュースになっていたからちょっと期待していたのだ。そこが残念。
 あとは新クローザー則本と堀内のバッテリーミスからの追加点。ワイルドピッチではあったが、堀内にはあそこは止めてほしかった。則本はまだ立ち上がりがゆるい印象だ。クローザーをやるからにはいきなりトップギアから入らなくてはいけない。3人目あたりからようやく制球が安定してくるようなペースでは心もとない。

光明(こうみょう)

松田琢磨

 荘司の降板により、緊急登板となったルーキーの松田は相変わらずの安定感を見せていた。これは間違いなく掘り出し物だ。見た目は細身で華奢な印象なんだが、マウンドでの安定感は抜群で、意外と古謝よりも早く先発デビューするかもしれない。あの制球力は安心して見ていられる。

中島大輔

 バッターではルーキーの中島だ。バットコントロールに松田の制球力並の安定感を感じる。難しいボールにもバットがスムーズに出てボールを捕らえられているから簡単には凡退しないし、しぶといバッティングができている。勝負どころでも打ってくれそうな雰囲気がある。

その他

 平良竜哉、フランコの2人もいい。この2人はたまたまじゃない感じがしてきたw。

渡辺直人ヘッドコーチの黒子ぶりが素晴らしい。

 「日本シリーズを仙台でやれたら最高」という嶋基宏のコメントが地元紙のニュースになっていた。懐かしい名前が出たなと思ったら、嶋ってヤクルトのヘッドコーチになっていたのだね。知らなかった。ヤクルトと楽天日本シリーズを戦えたらいいね、そういうことらしい。
「日本シリーズを仙台でやれたら最高」 嶋基宏(ヤクルトヘッドコーチ)<2013年楽天V戦士の今 球団創設20年インタビュー> | 河北新報オンライン

 嶋や西武の平石ヘッドコーチなどはいまだに楽天ファンの中で絶大な人気を誇っている。石井・前監督が不人気なのと実に対照的である。たしかに石井前監督がGMのときにこの2人は楽天を出ていった。「出ていった」というのはわたしの感覚で、楽天ファンの中には石井GMが2人を追い出したという捉え方をしている人がけっこう多い。不人気の原因にもなっている。ただ真相はわからない。なのでこの3人の関係に今はこれ以上触れないw。



 今回書きたかったのは他球団のヘッドコーチのことではない。楽天イーグルスのヘッドコーチ渡辺直人のことである(以下「ナオト」と書く)。今江監督に注目が集まっているのはいい。そしてヘッドコーチのナオトが目立っていないところがさらにいいと思っている。これはナオトが監督よりも目立たないようにと意識して動いているからのように見える。そこがナオトの偉いところ、大きいところである。ゲーム中のベンチを見ると、今江監督のそばにはナオトがいる。2人で話し込む場面もある。ナオトは黒子に徹しているのだ。そこがすばらしい。

 三木さんが一軍監督のときの野村克則ヘッドコーチは今のナオトとは真逆だった印象がある。ベンチでやたら動いていたが、おいおいどっちが監督か分からないぞ...と思った記憶がある。石井GMは野村のそういうところを買っていたフシがあるけれど、結果はご承知のとおりである。
www.washilog.com

 楽天球団が提供している動画の中にヘッドコーチになってからのナオトに取材しているのがあった。その中でナオトは次のようなコメントをしている。

「監督の野球、監督のチームなのでそれを理解してコーチ・選手へしっかりおろせるように橋渡し役をやっていけたらいい。」

 監督を支えることに全力投球という感じ。ナオトは現役時代から選手たちの兄貴分だった。人望が厚く彼を慕っている後輩選手は多い。彼なら今江監督と選手たちとの良い橋渡し役になってくれるはずである。

 余談になるが、上の嶋ヘッドコーチのインタビュー記事を読んでいて、「あれ?、監督のことがどこにも出てこないけど...」と気になった。理想のヘッドコーチ像についても聞かれているんだけどね。出てこない。ま、「選手ファースト」ということなんだろう。
 ナオトの場合はちょっと違う。ナオトはあくまで「監督ファースト」だ。ただ、選手の声もしっかり聞いて監督へあげていく、そして監督と一緒にチームを良くしていく、強くしていく、そういうスタンスである。

渡辺翔太が侍Jでパーフェクトデビュー

 侍Jの欧州代表戦は第2戦。「今日こそ出るだろう」とテレビの前につくと、なんと先発は大学生の金丸。今回の侍には大学生が4人選ばれている。野手から2人、投手から2人。しかし、これには正直最初からすごく違和感があった。書けば長くなるので、それについてはまた別の機会に書く。 
 さて、ブログタイトルに「パーフェクトデビュー」と書いたが、この日の侍ピッチャー陣は全員が揃ってパーフェクト、つまりパーフェクトリレーだったのだ。大学選抜の金丸夢斗が先発し、その後中村優斗(大学選抜)、松山晋也(中日)、渡辺翔太(楽天)、隅田知一郎(西武)、種市 篤暉(ロッテ)と継投した。
 それにしても凄いプレッシャーだったと思う。パーフェクトリレーでバトンを受け取ったというのはもちろんあるが、その先頭ランナーと第2走者が同じ初選出、しかも現役大学生ときた。プロ2年目、プロから選出された渡辺翔太としては絶対に下手なピッチングができないと思ったはずだ。さぁ、そんなプレッシャーのかかる継投の中で渡辺翔太はどんなピッチングを見せてくれるか。どきどきしながら見守った。


先頭打者

 6球要した。さすがにパームボールは投げていない。ストレートとカットボールでカウントを整え最後は三振だった。ストレートは150キロ出ていた。見た目にも切れがあったから調子は良かったと思う。

2人め

 1アウトを取って落ち着いたか。ここからパームボールを使い始める。ただ、初球、2球目とそのパームボールがボール。初球は高めに、2球めは低めにそれぞれ大きく外れた。カットボールで空振りを取るとストレートでフライに打ち取った。

3人め

 3人めになってようやくパームが操れてきた。初球149キロのストレートで空振り、2球めは129キロのパームボールがボール。3球め、4球めとパームボールを続け1ボール2ストライクと追い込んでから最後はスライダーで空振り三振だった。

 さすがのパームボーラーも2アウトまではかなり緊張している様子が見えた。しかし、そこから崩れなかったのは昨年の経験が生きていたのかもしれない。1イニングたった3人の打者との対戦だったが、パームボールの効果も試すことができた。何よりトップチームのマウンドでいつもどおりに操れたことの自信は大きい。渡辺翔太の今回の侍J入りは収穫が多かったと思う。

 渡辺翔太の好投は大いに喜んでいるのだが、そのあとの隅田(西武)、種市(ロッテ)の2人の好投は複雑だ。どんどんプレッシャーの度合いが高まる中でそれぞれ2イニングずつ、これまた見事なパーフェクトピッチングにまとめてみせた。シーズン中はこの2人がさらに手強くなりそうで泣けてくる。

鈴木ソラが3三振ってマジか。

 侍Jのゲームを見ていたのでブログを書く時間がなくなってしまった。昨日も書いたけど楽天から一人だけ侍入りしている渡辺翔太の登板を見たかったのだ。けっきょく出なかったけどね。初選出は場の雰囲気に慣れてからということか。そのわりに大学生が弾けていたな。



 さて阪神とのオープン戦。スコアだけみると快勝だった。打ちも打ったり14安打。ピッチャーもよく投げた。昨年の日本チャンピオン相手に3安打に抑えたのだから立派。
 先発田中が2イニング2安打1失点、2番手ポンセも2イニングでこっちは無安打無失点。次の櫻井が1イニングをピシャリと抑え、その次の鈴木ソラが3者3三振って、マジか!。ターリーの1イニング2四球で1失点は前回のカープ戦を引きずっているかな。ちょっと気になった。則本の1イニング2三振を含む三凡は見事。で、昨日のクローザーは松田が務めて、これがあっさり3人締めとかなり「掘り出し物」くさい。松田のクローザー・サブあるかも。
 鈴木ソラの3三振だが、相手は3番ミエセス(代打だった。)、4番大山、5番佐藤輝だったから自信になるんじゃないか。ポテンシャルはもともと折り紙付きのピッチャー。あとはそれを安定的に出せるタフなメンタルだけが足りなかった。2度の失敗でいい意味の「開き直り」が出来るようになっていたら嬉しい前進だ。次はランナーを背負ってからのピッチングでも同様の安定感を出せるかに注目。
 田中は2イニングを26球でまとめた。永井コーチがマックス40球としていたからまずまずと言っていい。本人は味方が得点した裏のイニングの先頭を四球で出しこれが失点に結びついたことをゲーム後に反省していたようだ。ただ、ギアを上げるにもブレーキをかけつつだから難しいところだったと思う。いずれ着実に前進しているのは間違いない。開幕1軍の顔ぶれがだいぶ絞れてきたよw。

 打線も良かった。今江監督が「アピールしてほしい選手が打った」とコメントしていたように、マルチ安打は伊藤ユキヤの3安打、フランコの2安打、渡辺佳明の2安打(内1本はチーム初ホームラン)、阿部寿樹の2安打、キャッチャー石原の2安打の5人だった。フランコがいいんじゃないか。あと石原がいいね。好リードが目立っていたからあとはバッティングかなと思っていたらこの結果。いいアピールであるw。
 キャッチャーといえば2軍で調整中の安田についての今江監督のコメントを読んだ。
 楽天・今江監督 ファーム調整が続く安田に「2軍でみっちりやったほうがいいと判断」/野球/デイリースポーツ online 
 怪我でなければいいと思っていたが、どうやらいろいろなことをじっくりやらせたいという今江監督の育成計画の一環のようだ。バッティングへの期待からキャッチャーというよりは大砲の意味合いで1軍に置かれることが多かったが、どうやら「守備面の強化」が課題と今江監督は見ていたようだ。いずれ合流するだろう、安心した。

「オープン戦はかえってこない」(今江監督)




 昨日は食べ歩きのことを書いたから今日は阪神戦のことを書こうと思っていたが、残念ながら雨天中止だった。
 シーズン中は中止になったゲームが別の日に振り替えられるけどオープン戦はそれがないんだね。今江監督が「オープン戦はかえってこない」と嘆いていたようだ。特にピッチャーのことだね。2ゲームに分散させて登板機会を与えるつもりが、1ゲーム減っちゃったわけだから、だれかの登板機会が削られちゃうわけだ。昨日先発予定だったポンセは今日の2番手に回るようだ。つまりその分は最低でもだれかあぶれちゃう。1人とは限らないよね。今日は田中が投げて、ポンセが投げて。そのあとだれに投げさすか。今日投げさすピッチャーはそれだけ優先度の高いピッチャーということになるから注目したい。

 今日、明日と侍Jの欧州代表戦が予定されている。場所は京セラドームなので雨天中止というのはなさそう。
 楽天からは渡辺翔太が選出されている。彼のパームボールが世界戦でどこまで通じるかというのもあるが、その前に侍Jのユニホームを着て戦う大舞台でパームボールをいつもどおり操れるか、そっちの方が気になる。結果が出れば相当な自信になるよ。渡辺翔太のところは観たい。

試練は続くよどこまでも...。

 観戦日誌を書いてて辛くなってくるゲームというのがある。ちょうど昨日の敗戦のようなゲームがそれだ。勝ちゲームが自滅から負けゲームになってしまう、そんなゲーム。雀鬼会桜井章一が「負けの99%は自滅だ」と言っていた。自滅じゃない負けがたった1%しかないとは思えないが、昨日のゲームはたしかに自滅だったな。

 0−0で迎えた8回裏に味方がようやく2得点し最終回を迎えた。この回を抑えれば今江監督の初の連勝となる展開だった。マウンドは宮森。鈴木ソラと並んで今シーズン「やってもらわなきゃ困る」投手の筆頭格の投手なんだが、そういう投手のときに限ってなぜかいろいろ起こる。野球の神様が試練を用意しているかのような展開になるから不思議だ。
 宮森は先頭をヒットで出塁させるが、次の打者を空振り三振に打ち取り、これで嫌な流れをとりあえず断ち切ったかに見えた。ところが、その次の打者のサードゴロをサードのユキヤがまさかのセカンド悪送球。「5−4−3のゲッツーでゲームセット」となるところをたちまち「1アウト1、3塁」の大ピンチにした。野球にはこれがあるからこわい。



 途中からサードに入っていたユキヤはそれまでは守備でもいいプレーを見せていたのだ。まさにユキヤへの試練、そしてそれは宮森への試練へと伝播していく。
 野手のエラーがあったときにそれを投手が失点に結び付けないことで野手とピッチャーの信頼関係ができていくなどとよく言われるが、宮森にはまだそこまでの地力はなかった。連打でたちまち逆転された。ユキヤが最も怖れていた展開になってしまった。
 こういう展開になったときに人間力がモロに出る。タフでないと悪い流れに抗えない、ずるずるとその流れに飲み込まれてしまうのである。あの場面の宮森は責められないだろう。しかしあそこを切り抜けていたら宮森は一皮むけていた...とは思う。野手に信頼され、大きな自信になっていたはず。それが残念でならない。
 宮森と鈴木ソラには試練の連続である。どっちもこのまま沈むことは許されない。きっと這い上がってきてほしい。

 ほかに気になった選手といえば、けっこうチャンスで打席が回ってきていたがまったく結果を出せなかった太田光だろうか。倉敷が地元だったはず。少しはいいところを見せて欲しかった。ちょっと波がありすぎ。
 あと先発の岸はまったく問題(心配)なし。このまま開幕まで勝手(自由)にどうぞという感じ。古謝も強いボールを投げていた。開幕ローテも見えてきたんじゃないか。吉川も思っていた以上に良かった。

ソラもクロもあともう1枚壁を破りたいね...。

 昨日からカープとのオープン戦。楽天TVによるライブ観戦。3連戦の初戦は2−4の敗戦だったが、勝敗にこだわる時期でもないので気になった選手の気づいた点だけ書いておく。

ソラ(鈴木翔天)

 なかなか一皮むけ切れない鈴木ソラ。「オラオラを演じなければ...」と思えば思うほどそこから遠のく感じ。投球練習のときから完全に浮足立っていた。落ち着け、落ち着け、オラオラ、オラオラ…。自分に言い聞かせるのと、相手に向かっていこうとする気持ちを整えようとしているのとがびんびん伝わってくる。投球前の少ししゃがむ感じの入りの部分を忙しなく何度も繰り返していた。
 で、プレーボールになってからもそのリズムで投げるものだから球威はあるが合わせやすい。ボール先行のカウントからストライクゾーンに的を絞られ連打、四球でためたランナーを綺麗に返され失点という「ソラ劇場」の再演になった。
 あれが早川の次の順番、つまりチームが2点ビハインドの展開でマウンドへ送られていたらまた違ったピッチングになっていたような気がする。同点で迎えた9回表、ここを自分が抑えれば負けはないというゲーム展開だったのが災いした。
 ようするに今のソラはフィジカルの調整不足とか技術的な問題などではないのだ。明らかに気持ちの調整不足。〈自意識過剰から来る緊張しい〉のメンタルをなんとかしないことには競ったゲームに送り出すことなんてとてもできない。ソラには前からこの傾向があった。シーズンが変わり、監督が代わり、さぁ新たな始まりとなったところで本性の部分がまた顔を出している。
 ゲーム後に今江監督は「(それでも)やってもらわなきゃいけない選手」みたいなコメントを出していた。こんなことで見捨てないよ、やってもらうよ、たのむよ、というメッセージだ。昨シーズンの60試合という経験と実績がソラには自信ではなく逆に「今年はもっとやらなければ」「もっとやれると思われている」的なプレッシャーになっているのにどうするんだよ。
 こうなったらソラが腹をくくるしかない。開き直るしかない。「考えるな、感じろ!」...はブルース・リー。ソラをこのまま2軍に行かせることはないだろう。今江監督は1軍でソラが晴れる(吹っ切れる)のを待つ覚悟だろう。

クロ(黒川史陽)

 黒川もチャンスに余裕がなくなっている。力みはしょうがないとして、消極的になっているのが気になった。結果を出さないといけない、そればかり考えていないか。「勝つと思うな思えば負けよ」と美空ひばりも唄っていたではないか。
 2回2アウト満塁、ゲッツーはないんだからまずは転がすことを考える余裕がほしい。転がせば何かが起きる、それが野球だ。フライアウト最悪。その後もチャンスで回るがことごとく打ち損じる。打ち損じならまだいい、〈見逃し三振〉とはなんだ。ピッチャーでいうところの〈四球〉と一緒ではないか。勝負しろ!と言いたい。
 勝負強さを出すにはオリの紅林のような天然さと積極さほしいところだが、こればかりは性格だからしょうがない。それならそれを貫き通すしかない。そうすれば昨年の村林のようにいずれは何かでキッカケをつかみ壁をやぶってくれる日がくるだろう。...って、それじゃ今シーズンも見送りじゃないか。クロよ、もっとシンプルに行け。


開幕投手(早川隆久)

 今年の早川なら5回2失点でも順調と見ていいだろう。太田と初めて組んだというのもあった。太田のリードには早川への遠慮があった。左打者を打ち取るのに苦労していた印象があったのは先入観だろうか。太田のリードは追い込んでから外よりへリードが偏っていた。左方向へけっこういい当たりされていたのはそこに変化がなかったせいだと思う。もっと内側をうまく使いたい。今年の早川ならそれができそうな気がする。ストライク先行で追い込んでからの決め球に苦労していたのはこれまでの早川のイメージから太田が脱しきれていないせいだろう。太田に「遠慮」を感じたのはそういうところである。

その他

 投手では内のボールが強くなっていると感じた。出力を上げてきたのか上がってきたのかは分からないが、前回見たときよりも進歩していた。少しずつイニングを増やしていく予定かもしれないが2イニング程度なら昨年とさほど変わらない。チームとして先発の駒とリリーフの駒とどっちが整うのが早いか。両方を見据えての調整のように見える。
 茂木は「らしい」当たりが出てきたかな。渋い方の当たりでだけど。あとは持ち前のパンチ力を利かした一発が出ればいよいよモギモギエイゴローになるんだが。
 平良は雰囲気がある。クロよりも余裕が感じられる。そのぶんバッティングに粘りがある印象だ。内野枠だと思っていたが、外野を守るシーンが増えている。もはやこの人のバッティングを生かさない手はないという存在になりつつある。
 入江が一軍に合流、ゲーム終盤には村林に代わってショートを守った。風貌がワイルドでなんかやってくれそうな雰囲気がたしかにある。
 そうだ、鈴木ソラもヒゲを生やしてみたらいいかもしれない。オラオラを演じろと言ったのは監督である。まず格好から入るというのはありだろう。楽天からロッテへ移籍してワイルドな雰囲気になって成功したピッチャーがいたけどあの感じである。いわゆるイメチェンというやつだ。
 クロが他の先輩野手を脅かす前に入江がクロを脅かす存在になるかもしれない。クロはもちろん応援しているが入江が出てきたらそれはそれでかまわない。
 フランコに求めるものが見えてこない。ほかの野手の中に埋もれてしまわないといいのだが。コミュニケーションをとれるという意味でも外国人のバッターがもうひとりほしい。 

「演じてくれ」という言い方が今江監督らしいね。

 「今江敏晃監督、投手陣に“オラオラ化”求める」という見出しの記事を読んだ。ゾーンで勝負できずに四球で自滅する場面の多かった投手陣に向けたコメントを記事にしたものだ。コメントはこんな内容だったらしい。

「投手の打者に向かってゾーンの中で投げていくってところは意識すればできる。それができないならプロ野球の1軍レベルではないので、そこはやってもらわないと困るところ」

「もっと意識を強くして、マウンド立ったらほんとはビビってるけど、オラオラ演じていくくらいの気持ちでやってもらえたらなと思いますね」


 一度カミナリを落としたが、それでもそのあとの登板でストライクの入らない投手が何人かいた。「強くなれ」といくらカミナリを落としても無理な投手もいるのだ。そこをこの監督は分かっている。いや、今回のことで改めて気付かされたのかもしれない。
 だから「強い気持ちを持て」とか「ビビってどうする」とか「強い気持ちで行け」とは決して言わない。強い気持ちを持たなくてはいけない、ビビってはいけない...ではどうしたらいいかわからなくなる、できないものはできない。すると「ビビっててもいいから、オラオラを演じてくれ」と言った。「オラオラ」とはおそらく「相手を煽る(挑発する)」イメージなんだろう。今江監督らしい表現だ。ビビらないことはできないが、オラオラを意識する(演じる)ことならできる。できない選手には「できること」をさせて選手自身に(やれる感覚を)気づかせる。それが今江流なんだろう。
 打撃コーチのときに村林は今江コーチのアドバイスで一皮むけた。投手コーチではないから技術的なアドバイスは無理だとしても、本番で力を出すための気持ちの持ちようであるとか、ピンチでの気持ちの整え方であるとか、メンタル的な面でのアドバイスならできるだろう。また、技術的に一定レベルの選手、つまり一軍レベルの選手にとって最も必要なアドバイスはそこだったりする。投手の中にも昨年の村林のように一皮むける選手が出てくるかもしれない。出てきてほしい。で、監督が一番「オラオラ」を演じてほしいと思っている投手はだぶん鈴木翔天だなw。

古謝がDeNAの牧に投じた「特殊球」について

 昨日はゲームなし。オープン戦の次戦は3月1日のカープ戦だ。特に書きたくなるような新しい話題はなかったが、2月25日のゲームで2番手に投げた古謝のピッチングを今江監督が高く評価していたことが気になっていた。そういえば古謝本人も四球は出したが「指にかかったいいボールが投げられた」と好感触のコメントを出していたから、それなりのボールが行ってたのかもしれない。楽天の若いピッチャーには自己評価の高すぎるのも中にはいるから心配していたのだがw、ま、今江監督も同様の評価だとすればちょっとは信頼していいかな...みたいなw。なので、この日の古謝のピッチングについて、あらためて深堀りしてみた。



 そして今江監督のこのコメントを見つけた。

「高めのチェンジアップを右打者が空振りするのは、なかなかない。かなりの特殊球だと思う」


 4回0アウト一塁で4番の牧を空振り三振に打ち取った球のことである。本人は「ちょっとまぐれという部分もあった」と誤魔化していたようだが、テキスト速報を見返したら6回の松尾からの空振り三振も同じ球種だった。松尾には2球続けて投げていた。
 あのゲームはテキスト速報の自動更新でチェックしていたが、4回の牧の打席のときはやたら高いボールが多いので心配しながら見ていたのだ。スッポ抜けでたまたま三振、ラッキー...くらいの感覚だったが、今江監督はあのボールを右打者向けの「特別なボール」、「使えるボール」と見ていたわけだ。

 右打者へのアウトコース高めのチェンジアップ、これが古謝の武器になるか....注目していきたい。

瀧中は良かったがまだ信用できない。古謝はこんなもんなのか...。そういう意味では則本のクローザー適性もまだわからん...w。

 例によってテキスト速報によるチェック。しかし、今回はゲーム後にチェックするのではなく、自動更新機能によるライブチェックにしてみた。迫力はないが、ゲーム展開はほぼライブ感覚で知ることができる。紙芝居みたい...。馴れるとなかなかいいw。
 このゲーム、先発の瀧中に注目していたが、2イニングもたなかった前回と違い、瀧中らしいナイスピッチングだった。3イニングを2安打無失点。これこそが本来の瀧中だろう。前回の無様なピッチングはいったいなんだったのか。一球速報の球種から感じたことは今回はストレート中心の組み立てだったということ。前回は変化球ばかり、かわすピッチングの印象があった。今回は球威などにも変化があったかもしれないけど、さすがにそこまではテキスト速報から読み取れない。あくまで配球からの想像である。マスクをかぶったのは石原だった。瀧中はキャッチャーのリードで良くも悪くもなるタイプかもしれない。炭谷はもういない。次の瀧中のマスクはだれがかぶるか、そこに注目したい。

 瀧中が好投している間に先制点。ゲーム展開としては連勝の雰囲気もあったが、4回からドラ1ルーキーの古謝に代わって流れを渡してしまった感じだ。古謝は制球にけっこう苦しんでいた。そこまで制球で苦しむイメージはなかっただけにちょっと意外。ところがwebニュースでは「ストライクゾーンで勝負できたことがいい収穫」とあった。おいおい、あれで「勝負できた」「収穫」と言ってしまうか。(゚д゚)!あんぐり...。
 古謝の実戦初先発だった日ハムとの練習試合ではゲーム後に「頭の中が真っ白になった」と初登板を振り返っていたが、見た目よりも繊細でいろいろ考えてしまうタイプなのかもしれないと思ったものだ。それと、前日の中日とのゲームでは同じルーキーの松田が好投した。松田も古謝と同じ2度めの実戦登板だったわけだが、ドラ5の松田が2度目のマウンドで修正力、対応力を見せていただけに、変に意識過剰になってしまったか。....とわたしは見ていたのだが、この見立ては違ったか。
 今江監督のゲーム後のコメントはかなり好評価だった。これはちょっと意外...。ボール自体は走っていたということか。次の古謝の登板を見れば(できれば動画でみたいが)だいたい「持っている今の力量」がわかると思うのだが。



 クローザー転向の則本は7回に登板した。3番手1イニングだけの出番。間をあまりおかずに連投させていく調整だろうか。さすがに10連投はないと思うが、ある程度の連投を実戦で経験させていく必要はあるだろう。則本の実戦登板は2ゲームめ、それにしても昨日の「先頭にいきなり長打」はいただけない。クローザーとしては致命的な立ち上がり。しかも連打されそれがタイムリー、最悪の展開だった。まるで先発のときの「悪い則本」の立ち上がりを見ているようだった。
 まだ時期的には調整段階でいいかもしれないが、やり慣れた先発と違って今シーズンはクローザーに挑戦しようというのだ。オープン戦とはいえ、1イニング1イニング、真剣勝負の意識がもっと必要ではないかという気がする。それこそ先頭には出力全開でぶつかってほしい。「もうやってる、昨日も出力全開だった...」というのであれば、それはそれで逆に問題だ。長打されたことを別の角度から分析する必要があるなw。

 攻撃では阿部寿樹と渡辺佳明が苦しい。阿部は昨年の前半戦のイメージとあまり変わらない。そして渡辺佳明がここまで苦労するのは正直想定外。どっちかが入江と交代でいいんじゃないか。
「今年ブレイクしそう」って言うけど、今シーズンの楽天内野手はけっこうな激戦区なわけよ...w。 - わしろぐ
 育成の山田遥楓が必死に食らいついている。勝負強いところを見せているところは昨シーズンの伊藤ユキヤと印象が重なる。
 キャッチャーでは石原にタイムリーがあった。瀧中のリードもよかった。実戦に入っての序盤は堀内が目立っていたが、ここにきてやや失速気味。石原が瀧中との相性の良さを見せて一歩リードという感じか。あとは岸との相性の良さをだれが見せられるか。岸のリード如何でマスクの順番がほぼ決まってきそう。さぁ、次は3月1日のカープ戦。楽天TVの実況放送ありだ。よっし!。

オープン戦の初戦が今江監督の初勝利になった。

お待たせしました。

明るい兆し

 練習試合で7戦未勝利の楽天が、オープン戦の初戦で初勝利を飾った。ま、いつかは勝つだろうと思っていたが、それがオープン戦の初戦のタイミングというあたりに今江監督の「持っているもの」を予感させるのだなw。
 昨日のゲームには今江監督の初勝利というだけでなく、いくつかの明るい兆しが見えた。今シーズン一番の不安の種は投手力。そこに関する兆しである。とりあえず4つあげてみた。

  1. 昨年、右肘手術を受けたマー君がもしかしたら開幕に間に合うかもしれないということ。
  2. 助っ人外国人ピッチャーのターリーが先日のポンセ同様に当たりくじくさいこと。
  3. ルーキーの松田が即戦力として使えそうなこと。
  4. 西垣が元気に戻ってきたと確信できたこと。

以下、上のそれぞれの兆しについて思ったこと。


今江監督の初勝利

 その前に今江監督の初勝利について。ま、昨日のゲームは手術明けとなる田中将大を先発に送ったことからして、今江監督が自身の勝負感、今シーズンの「勝ち運」を試しに行った一戦だったのかなと思った。田中にはとにかく無事に投げ終えてほしいというのが最初にあって、無失点で投げ切ってくれるかどうかは二の次だったに違いないが、今江監督はそこに今シーズンの自分の、そしてチームの行方を賭けたくさい...w。田中ならやってくれる。そしてこれがハズレと出たら、今シーズンはかなり厳しい戦いを強いられると覚悟しよう...みたいな。

手術明けのマー君

 で、田中は無事に、しかも無失点で投げきった*1。今江監督の期待(賭け)に見事に応えて見せたのだ。
 手術明けとなる田中の初登板はまだまだ先かと思っていた。それがよりによってオープン戦の初戦にぶつけてくるとは...。田中が志願したのかどうかは分からない。ただ今江監督やコーチの側から打診したとも思えないから、おそらく田中からなんだろう。田中のこのタイミングでの登板志願は、田中の今シーズンにかける意気込み、決意、気合(もっと相応しい言い方があるかもしれないが浮かばない。)以外の何モノでもない。早めの実戦登板を経て、これから踏んでいくべきステップのチェックをしたかったのかもしれない。田中は、ジャイアンツからドラゴンズへ移籍した中田翔を打席に迎えたとき、「不敵に笑った」とwebニュースにあった。中田翔といえば田中の天敵である。田中は「自分の復調を試すのに絶好の相手...」と思ったかw。そして見事討ち取った。あぁ、しびれるぅ〜w。 

助っ人ターリー

 2回からは荘司が3イニングを無失点に抑えた。が、これ自体は特別なことでもなんでもない。荘司ならこれくらいやってくれるだろうと思っていたw。前日の早川もそうだったが、フルカウントにしてからゾーンで勝負できているのはこの2人の一番の成長だろう。
 ということで、飛ばして2つめの助っ人・ターリーについて。打者4人を13球で仕留めたあたりは日本での実績からくる余裕のようなものを感じさせた。先頭をヒットで出塁させたが、ランナーを背負っても乱れることがない。たんたんと料理した。先日投げたポンセも順調そうだし、ピッチャーの2人の助っ人はどうやら当たりのようだ。

ルーキー松田

 そして松田。ルーキーだが、即戦力の期待に応えてくれそうな安定感を見せつけた。昨年の渡辺翔太のような存在になる予感。前日の宮森あたりがルーキー時代の調子に戻してくれば西口の代わりになれるし、安楽の穴は西垣でいけそう。そうすれば先発に回った内の穴は松田で埋められるのだ。というか、永井コーチのコメントなんか聞くと、内と先発を争う構想なんかもありそうな気配...。

西垣の復活

 最後に西垣。練習試合でも何度か登板していたが、昨日はクローザーを担った。今江監督の初勝利のかかったプレッシャーのかかる場面だったが、ぜんぜん余裕で抑えてくれっちゃったね。ルーキーイヤーからマウンド度胸のいいピッチャーのイメージがあった。昨年は怪我に泣いた。このまま今の彼がリリーフ陣に戻ってくればかなり心強い。

*1:太田がセカンド送球で先頭ランナーの三好を刺したのが大きかったけどな。

練習試合とはいえ、7試合未勝利で終わるというのもすごいね。鈴木翔天と宮森智志の四球絡みからの失点に思ったこと。

 ロッテとの練習試合。視聴環境がないから例によってテキスト速報でのチェックだったが、振り返るのも嫌になるようなスコアだった。14対4って、1軍と2軍の試合でもここまでの差にはならないでしょ。前回の練習試合ではヤクルトに引き分けたから「前進」としたが、1歩進んで10歩下がった感じ?。開いた口が塞がらない....。
 明らかにリリーフ陣の差だったね。今江監督が前に一度「ゾーンで勝負できない」リリーフ陣にカミナリを落としたことがあったが、あのときの相手もロッテ、四球の数も9と同じところがまたすごいね。ま、今回は特定のピッチャーに数字が偏ったけど。初犯ではなく再犯という格好だからなおさらたちが悪い。
 
 鈴木ソラが4失点、宮森が7失点というところがちょっと心配。ある程度の実績を残しているピッチャーだからね。本来であれば、経験と自信に裏付けされた安定感の出てくる段階にいてほしい投手だ。監督やコーチからしたら「やってもらわないと困る」存在のはずなのだが、相変わらず乱高下、波があるのはなぜだろう。コーチのサポートが今ひとつなのか、それとも選手の個性の問題なのか。一度でも良かったシーズンがあったということはポテンシャル自体はあるはずなのだ。ただ、そこから伸び悩んでいる選手が楽天には多いような気がする。



 これは想像(妄想)だが、自分のトレーニング方法や調整方法がいまだ疑心暗鬼の中で行われているんじゃないか。これが自分に合っている、これしかない、という感覚、自信を持てないままあれこれ試すがシーズンが始まってみるとどうもしっくりこない、うまくいかない...みたいな。
 プロで成功する選手と失敗する選手の差はポテンシャルの差よりもメンタル的な部分の差が大きいような気がしている。特に一度でも実績を作れた選手の場合、そこからさらに進化するということができないのは、本番に強い弱いというようなメンタルよりも、「あることを信じてやり抜ける」メンタルの強さみたいなことではないか。
 自己流ではなく、一定の実績のあるアドバイザーからのアドバイスを求めて有名トレーナーや施設などに師事するのはそのせいだし、そこでのアドバイスを支えに取り組んで上手くいっているケースが多いのはフィジカル面の矯正、強化といった面はもちろんあるが、「これをやっていけば大丈夫、強くなれる...」的な心の支え、メンタルの面もかなり大きいような気がする。若いけれど、先発転向が予定されている内などが大きく崩れることなく着実に力をつけているのはいい例だと思う。山本由伸・本に内星龍くんのことが出ていました。 - わしろぐ
 その点、昨日の鈴木ソラや宮森に対してそこらへんのサポートがうまく出来ているのかな、とか思ってしまう。いずれにしてもこれは選手個々人の取り組みの問題でもあるので、なかなか難しい面はありそう。けど、そばにいるコーチなどはなんか考えてほしいとも思う。

 さぁ、今日からいよいよオープン戦。先発は田中将大らしい。長いイニングは投げないと思うが、明るい兆候は見せてほしいね。それと今江監督の初勝利だな。順番に試しているところで、めぐり合わせが良くないというのもあるが、それって勝ち運の無さでもあるからそろそろ流れを変えたい...。昨日のソラは〈今江監督の初勝利〉を意識しちゃったのもあるかな。