内星龍くんのことが書かれてた
読み終えました。面白かったです。
この本の中に我がイーグルスの内星龍くんのことが出てきます。「急成長した無名の投手」という見出しで4頁くらいさかれていて驚きましたが、たいへん興味深く読みました。あぁ、ただのモノマネじゃなかったんだなあ...というのが率直な感想ですね。
山本由伸の投げ方は、「アーム投げ」と呼ばれ、彼が今のポジションにくるまで悪い投げ方という捉えられ方でした。ところが、今や山本スタイルとしてその投げ方、練習方法までもが普及、これを真似する投手が増えているようです。内星龍くんについてもこうした投手たちの一人という認識の方がほとんどじゃないでしょうか...。そういう私もこの本を読むまではそうでしたw。
(見かけによらず努力家なんですw。)
単なるモノマネじゃない
しかし、違ってましたね。
彼が山本由伸の投げ方を始めたのは昨日今日のことではなかった。なんと高校2年のときから本格的に取り組んでいます。しかも、山本由伸が師事している矢田修氏の指導を受けながら。こうなるともはや単なるモノマネではなくて、山本由伸そのものになろうとしているw。マジです。
高校3年の春まで公式戦での登板が一度もなかった内くんは、最初はその高身長(190センチ)を生かせるダルビッシュや大谷といったところのフォームを参考にしていたそうです。しかし、なかなか結果が伴わず、迷っていたときに山本由伸の投げ方を取り入れてみたら投げやすかった、そこからハマっていきます。それが高校2年のころ。
矢田式トレーニングを積み重ね、それをピッチングに生かすことで、130キロ台半ばだった球速が148キロを計測するまでに成長します。そして、無名だった高校生投手が2020年ドラフト6位で楽天の指名を受けました。
内の才能
山本由伸のフォームとの出会いから楽天入団までの経過を読んで、山本由伸のマネをしてたまたま上手くいった投手というそれまでの認識は一変しました。そもそも、中途半端に真似をして上手くいくほどピッチングは甘いもんじゃない。
その証拠に、山本投手の投げ方を真似する投手は増えているそうですが、その結果、怪我をする投手もかなり多いらしいです。やはりその仕組やそれにあったトレーニング方法を十分に理解して積み重ね、初めて効果が出てくるフォームということなんでしょう。
山本フォームを皆が使いこなせているわけではない、という中で内くんが成功したのには理由があります。山本と同等レベルの思考ができて、その習得に向けて地道な練習を続けられたことが大きい。これも一つの稀有な才能、素質といっていいと思います。
内くんの最近の登板にはやや疲れが見えてきました。乗り越えなければならない最初の山に差し掛かっている感じです。ただ、上で紹介したような内くんのことですから、ここはきっと乗り越えてくれるでしょう。宮森に続いて出てきた楽天の新星です。これからも応援していきますよw。