わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

ソラもクロもあともう1枚壁を破りたいね...。

 昨日からカープとのオープン戦。楽天TVによるライブ観戦。3連戦の初戦は2−4の敗戦だったが、勝敗にこだわる時期でもないので気になった選手の気づいた点だけ書いておく。

ソラ(鈴木翔天)

 なかなか一皮むけ切れない鈴木ソラ。「オラオラを演じなければ...」と思えば思うほどそこから遠のく感じ。投球練習のときから完全に浮足立っていた。落ち着け、落ち着け、オラオラ、オラオラ…。自分に言い聞かせるのと、相手に向かっていこうとする気持ちを整えようとしているのとがびんびん伝わってくる。投球前の少ししゃがむ感じの入りの部分を忙しなく何度も繰り返していた。
 で、プレーボールになってからもそのリズムで投げるものだから球威はあるが合わせやすい。ボール先行のカウントからストライクゾーンに的を絞られ連打、四球でためたランナーを綺麗に返され失点という「ソラ劇場」の再演になった。
 あれが早川の次の順番、つまりチームが2点ビハインドの展開でマウンドへ送られていたらまた違ったピッチングになっていたような気がする。同点で迎えた9回表、ここを自分が抑えれば負けはないというゲーム展開だったのが災いした。
 ようするに今のソラはフィジカルの調整不足とか技術的な問題などではないのだ。明らかに気持ちの調整不足。〈自意識過剰から来る緊張しい〉のメンタルをなんとかしないことには競ったゲームに送り出すことなんてとてもできない。ソラには前からこの傾向があった。シーズンが変わり、監督が代わり、さぁ新たな始まりとなったところで本性の部分がまた顔を出している。
 ゲーム後に今江監督は「(それでも)やってもらわなきゃいけない選手」みたいなコメントを出していた。こんなことで見捨てないよ、やってもらうよ、たのむよ、というメッセージだ。昨シーズンの60試合という経験と実績がソラには自信ではなく逆に「今年はもっとやらなければ」「もっとやれると思われている」的なプレッシャーになっているのにどうするんだよ。
 こうなったらソラが腹をくくるしかない。開き直るしかない。「考えるな、感じろ!」...はブルース・リー。ソラをこのまま2軍に行かせることはないだろう。今江監督は1軍でソラが晴れる(吹っ切れる)のを待つ覚悟だろう。

クロ(黒川史陽)

 黒川もチャンスに余裕がなくなっている。力みはしょうがないとして、消極的になっているのが気になった。結果を出さないといけない、そればかり考えていないか。「勝つと思うな思えば負けよ」と美空ひばりも唄っていたではないか。
 2回2アウト満塁、ゲッツーはないんだからまずは転がすことを考える余裕がほしい。転がせば何かが起きる、それが野球だ。フライアウト最悪。その後もチャンスで回るがことごとく打ち損じる。打ち損じならまだいい、〈見逃し三振〉とはなんだ。ピッチャーでいうところの〈四球〉と一緒ではないか。勝負しろ!と言いたい。
 勝負強さを出すにはオリの紅林のような天然さと積極さほしいところだが、こればかりは性格だからしょうがない。それならそれを貫き通すしかない。そうすれば昨年の村林のようにいずれは何かでキッカケをつかみ壁をやぶってくれる日がくるだろう。...って、それじゃ今シーズンも見送りじゃないか。クロよ、もっとシンプルに行け。


開幕投手(早川隆久)

 今年の早川なら5回2失点でも順調と見ていいだろう。太田と初めて組んだというのもあった。太田のリードには早川への遠慮があった。左打者を打ち取るのに苦労していた印象があったのは先入観だろうか。太田のリードは追い込んでから外よりへリードが偏っていた。左方向へけっこういい当たりされていたのはそこに変化がなかったせいだと思う。もっと内側をうまく使いたい。今年の早川ならそれができそうな気がする。ストライク先行で追い込んでからの決め球に苦労していたのはこれまでの早川のイメージから太田が脱しきれていないせいだろう。太田に「遠慮」を感じたのはそういうところである。

その他

 投手では内のボールが強くなっていると感じた。出力を上げてきたのか上がってきたのかは分からないが、前回見たときよりも進歩していた。少しずつイニングを増やしていく予定かもしれないが2イニング程度なら昨年とさほど変わらない。チームとして先発の駒とリリーフの駒とどっちが整うのが早いか。両方を見据えての調整のように見える。
 茂木は「らしい」当たりが出てきたかな。渋い方の当たりでだけど。あとは持ち前のパンチ力を利かした一発が出ればいよいよモギモギエイゴローになるんだが。
 平良は雰囲気がある。クロよりも余裕が感じられる。そのぶんバッティングに粘りがある印象だ。内野枠だと思っていたが、外野を守るシーンが増えている。もはやこの人のバッティングを生かさない手はないという存在になりつつある。
 入江が一軍に合流、ゲーム終盤には村林に代わってショートを守った。風貌がワイルドでなんかやってくれそうな雰囲気がたしかにある。
 そうだ、鈴木ソラもヒゲを生やしてみたらいいかもしれない。オラオラを演じろと言ったのは監督である。まず格好から入るというのはありだろう。楽天からロッテへ移籍してワイルドな雰囲気になって成功したピッチャーがいたけどあの感じである。いわゆるイメチェンというやつだ。
 クロが他の先輩野手を脅かす前に入江がクロを脅かす存在になるかもしれない。クロはもちろん応援しているが入江が出てきたらそれはそれでかまわない。
 フランコに求めるものが見えてこない。ほかの野手の中に埋もれてしまわないといいのだが。コミュニケーションをとれるという意味でも外国人のバッターがもうひとりほしい。