10連戦が終わった
可もなく不可もなし
- L7-11E
7月30日から続いていた楽天の10連戦が終わりました。成績は5勝4敗1分け。現在の順位は3位です。可もなく不可もなし、そんな感じでしょうか。10連戦直前のカードでも負け越していたロッテをやや苦手にしている印象はあります。
10連戦のチーム別戦績
月日 | 勝敗 | スコア | 対戦チーム | 先発投手 |
---|---|---|---|---|
7月30日 | ○ | 2-0 | 日ハム | 弓削 |
7月31日 | ● | 3-4 | 日ハム | 則本 |
8月1日 | ○ | 3-1 | 日ハム | 釜田 |
8月2日 | ○ | 5-2 | ロッテ | 美馬 |
8月3日 | △ | 0-0 | ロッテ | 菅原 |
8月4日 | ● | 2-11 | ロッテ | 石橋 |
8月5日 | ● | 1-8 | ロッテ | 藤平 |
8月6日 | ○ | 10-0 | 西武 | 弓削 |
8月7日 | ● | 3-4 | 西武 | 則本 |
8月8日 | ○ | 11-7 | 西武 | 美馬 |
辛島の起用法が興味深い
この10連戦では辛島が興味深い使われ方をしてました。
釜田のショートスターターを受けて登板(8月1日)
最初は8月1日の日ハム戦。先発釜田のショートスターター(3イニング1失点)の後を受けて2番手で登板、3イニング投げて無失点、勝利投手になりました。
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敗戦処理として登板(8月5日)
その次が8月5日のロッテ戦。6点ビハインドの7回から登板しました。3イニング2失点と「それなり」のピッチングでまとめ、ブルペンの負担を軽減する役割を果たした格好です。いわゆる敗戦処理というやつですね。
1ポイントリリーフとして登板(8月8日)
で、昨日のゲーム。2点リードの6回2死一、三塁の場面で当たっている左打者の森を迎えたところで、ブセニッツに代わってマウンドへ送られましたが、カウント1-2と追い込み、最後はスライダーで空振り三振、危機を脱しました。これは痺れました。
高梨がいれば高梨登板という展開でした。で、余計なお世話ですが、今シーズンの高梨ではきっと四球で森を歩かせていたことでしょう。かなりの高い確率で2死満塁になっていたと思いますw。あれは辛島でないとできない芸当でした。
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辛島の特性について
これぞまさにプロフェッショナル
昨日の起用法でも分かる通り、辛島はいわゆる便利屋ではありません。「他のピッチャーを使うのは勿体無いからとりあえず...」的な起用ではなく、あくまで「戦略」的に使われています。
辛島でないとできない芸当と書きましたが、それは辛島の次のような特徴を認めた上での印象です。あれはまさにプロフェッショナルの仕事なのですw。
- 地方球場に滅法強いなどの優れた順応性(対応力)
- ゲームの状況や周りの期待などに左右されずに自分のピッチングができるタフな精神力、図太さ
- 圧倒的なボールは持っていないが、三振のとれる多彩な投球術と経験(嶋のリードに応えられる制球力とも言える)
超プロフェッショナルの浅村栄斗
昨日のゲームではもう一人、ヒロインにもなった超プロフェッショナルがいました。浅村栄斗選手です。この人の存在感というか勝ちゲームでの貢献度には本当に頭が下がります。
辛島とはちょっと違ったタイプにも見えますが、自分の仕事を淡々と確実に実行するという点について見れば、この2人の印象はまったく変わりません。まるでゴルゴ13、超プロフェッショナルな選手なのです。
昨日のゲームで一番印象に残ったプレー
4打点という攻撃での活躍はもちろんですが、昨日のゲームで一番印象に残っているのは延長11回裏に見せたファインプレーからのゲッツーでした。
4点リードはしていましたが、ライオンは秋山から始まる好打順。さすがの粘り強さでマウンドの青山に襲いかかってきました。秋山、外崎と連続ヒットで0アウト1、2塁というピンチになります。ここで迎えたバッターが森でした。
森がホームランならたちまち1点差、ヒットでも秋山の足なら得点は入ったでしょうから嫌な流れになるところでした。その森が5球目のスライダーを強打。センター前に抜けるかという強い当たりでしたが、これを浅村が見事にさばいて4−6−3のゲッツーにしたのです。青山はこれでようやく落ち着きました。次の山川を空振り三振に仕留めゲームセット。
浅村が守護神に見えたプレーでした。
さいごに
デーブのクローザー松井に似た印象もあるが...
辛島の今の使い方はデーブが松井をクローザーに使ったときと似たような印象があります。
たしかに辛島の特徴をよく活かした起用法です。ただ、辛島はプロフェッショナルでもありますが、それゆえに気難しい側面も持っています。一見便利屋的な起用法に見えるところが気になるところです。
10連戦という難しいやりくりの中で選んだ苦肉の起用法だったかもしれません。結果が良かったことで、今後の起用法にどう影響するのか。選手の気持ちを大事にする平石監督を信じて次の辛島起用を待ちたいと思います。
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