昨日、今日と2日間ゲームがない。
一昨日の先発だった、早川隆久のことを書こうと思う。
昨日のブログは、カード全体の印象を思いつくまま書いたから時代劇風になってしまい、肝心の先発・早川のことがほとんど書けなかったから。
ちょっと「らしくない」内容だった。4回6失点はちょっと考えられない...、というのもあったし、同世代の2人のピッチャーの威勢のいい話題ばかりが飛び込んでくるもんだから、その比較で多少の愚痴も書きたくなった。
先日のブログにも書いたように、早川隆久の世代はいい投手が多い。オリックスの山本由伸を筆頭に、日ハムの伊藤大海、そして早川...。この3人が世代ビッグ3である。
で、先程も書いたように、早川以外の2人は今シーズンも順調である。山本がハーラートップの9勝めをあげ、その山本に投げ勝った伊藤は、そのあとのホークス戦でも勝ち7勝めをあげた。
この2人は昨年の東京オリンピックで侍Jにも選出されていて、もともと頭半分からひとつ抜けていた印象はあったが、ポテンシャル的にはうちの早川だって2人にぜんぜん負けていないと思っている。
例えがいいかどうか気になるけど、率直に言って、田中将大と斎藤佑樹の差とはまったく別物だということである。(田中とマエケンくらいの差ならあるかも。要するに(差は)ほとんどないということだ。)
なら、今のピッチングの差はなんだ?…ということになるのだが、そこで思い当たったのは、石井監督が監督の采配に必要な能力としてときどき上げる「瞬発力」みたいなものではないか、ということである。
石井監督の言う「瞬発力」とは、いわゆる瞬発力とは違う。
私なりに解釈すると「なりふり構わない力」、もっとザックリした言い方をすれば、勝つためにいろいろ考えつく力、または、それを実践できる力のことである。
早川にはそういうタフなところの対応力や経験がまだ足りないのではないか、そう思ったのである。
それは、これまでそういう体験をせずにスムーズに勝ててきたから。早川のちょっと上品なイメージはそこから来ている気がしている。勝手な思い込みかもしれないけどね。
ライオンとか山賊といった輩(どっちも同じ相手かw)を相手にすることがなかった、プロに入って、それをまさに今体験しているのだと思う。
早川の母校、早稲田大学の野球部監督はロッテやメジャーでも活躍した小宮山監督である。その小宮山監督に「生まれ変わったら早川になりたい」とまで言わせた才能である。
ポテンシャルは文句なし、メンタルの強さも折り紙付き、考え方もしっかりしている。
...となると残すは、自分と同等以上の相手との戦いに慣れること、勝つためのタフな感覚に慣れること。俗っぽい言い方をすれば「喧嘩慣れ」すること。
そういう意味では、他の2人との昨年の東京オリンピックの経験の差はあるかもしれない。
今はややイメージダウンの印象がないではないが、少しずつ逞しさを増している最中なのだと思いたい。