- E3−4H
ラッキーウエンズデーを知った日
楽天にとっての「魔の金曜日」は今や、楽天ファンの間ではかなり有名なんだが、その逆もあって、水曜日の勝率は、なんと10割だそうだ。楽天が1回に浅村のタイムリーで先制したあとに実況アナウンサーから紹介された情報である。
辛島の立ち上がりも良かったので、この縁起のいい情報がちょっとだけ真実味を帯びてきた序盤だった...。
ところが4回表の辛島に突然変化が起きる。先頭ディスパイネをあっさり四球で歩かせる。ここから雲行きが怪しくなってきた...。
続く5番野村大樹が2ベースで0アウト2、3塁、そして6番増田珠が逆転タイムリーだ。前日のゲームでは則本の乱調ばかりに目を奪われて、ホークスの若い選手たちをそこまで意識しなかったわけだが、なんだなんだ、この野村とか増田とかいう選手たちは....。このあと、7番谷川原をゲッツーにとったが、8番のルーキー正木にまさかのホームランを打たれ結局3失点のイニングになった。
層の厚さマザマザと...
いやあ、ホークスの選手層の厚さを改めて感じるなあ。野村、増田、正木って今回のカードでようやく認識したような選手たちである。こんな選手たちがまだ残っていたか...は相手チーム目線。こんな選手たちが後ろで虎視眈々と出番を狙っている...はホークスの内輪目線。ホークスが弱くなる要素はまったくないねw。悔しいけど、ホークスの若いバッターは①上手い、②しぶとい、③勝負強いの三拍子揃いときている。
一方の我がイーグルス。どうも「守り」に入っている雰囲気があった。負けているのに「守り」というのも変な印象だが、要するに、感じたのは「攻めていない」という空気である。
たとえば、6回裏2アウト1塁の場面のギッテンス。ようやく1軍昇格の助っ人にそこまで求めるか...、という意見もありそうだが、2点ビハインドの場面だ、だれもが期待するのはホームランしかない場面。ところがギッテンスは初球、2球とアウトハイのストライクボールをあっさり見逃し、ボールを挟んで4球めのアウトローのボール球を振らされ三振だった。もう一発狙ってくれよー、もう(ストライクボールは)積極的に振ってくれよーと残念に思った打席だった。*1
ギッテンス弟(オコエ瑠偉のことw)も、このカードはぜんぜんいいところなし。出塁しないことには何も起こせない。ホークスの若手がしぶとく、上手く、勝負強く合わせているのと比べると、ぜんぜん工夫がないというかアッサリしすぎという感じ。
ようやくラッキーウエンズデーらしくなってきたのが...
7回裏の攻撃だった。トップバッターの銀次がヒットで出塁すると、オコエはバカ正直にフライアウトになるも、続く大地がさすがの進塁打で1アウト1、3塁。すると、太田の代打(渡辺佳明)の代打に炭谷を出し、相手の交代した嘉弥真から同点タイムリーで追いついた。ファーストランナー大地に代走・山崎を送って勝負に出た結果だった。そして殊勲打・炭谷にも代走・茂木を送って攻め立てた石井監督だったが、ここは同点止まりだった。
しかし、石井監督の畳み掛けるような采配は悪くなかった。かつて、石井監督が三木監督に不足していたのは「瞬発力」だったと語ったことがある。代打と代走、ここが勝負どころとみた采配だった。あそこはまさに石井監督の「瞬発力」を見せたイニングではなかっかと思う。結果は100点満点とはいかなかったが、姿勢だけは見えた。
そして、8回裏、2アウト1、2塁でオコエ瑠偉をそのまま行かせた石井監督。これも、ある意味痺れた。かつてのオコエなら何かが起きたかも。そしてオコエもストレートにはよく粘っていた。が、最後はフォークに空振り三振。おしい...。けど、結果としてホークス若手に完全に負けてる...。
継投の順番
いつもは5回でスイッチする辛島も昨日は6回まで投げた。辛島から酒居へ。ここは2点ビハインドでの継投だったから順当だろう。で、酒居のところを0で切り抜けたから、あとは盤石の必勝リレー。西口、松井とつなぐが、勝ちきれずに延長へ。こうなると継投の順番が勝敗に微妙に影響してくる。楽天はソン、ブセとつないだが、ブセが0アウトから野村に2ベースを打たれ、送りバントで1アウト3塁となったところで宮森にスイッチした。宮森は犠牲フライを打たれて勝ち越された。
ここは先に宮森だったら展開が変わっていたかも...、とも考えられる。たしかに競ったゲームでのメンタルを考えると、ブセより宮森だろう。ただ、それだけに、最終回(勝ち越して)のブセとなった場合のリスクも大きかった。「先にブセ」はベンチの判断としては止むをえなかったかな。
結果的に、ホークスの若い選手たちにやられたし、固いリリーフ陣にやられたという感じである。先にも書いたが、楽天はやや攻めの気持ちが足りなかった。結果を恐れず向かってくる(?)若いホークスの勢いに押し切られている感じがした。
3連敗は避けたい。今日は釜田、まずは熱い攻めの気持ちを持って臨みたい。
*1:このあとも、ギッテンスに1本出れば...というシーンが何度か訪れるも、その気配はまったくなし。というか、狙っている気配さえない。かなりイメージダウン。