わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

【チームを出る】を選択する選手たち...、そこに【西武ライオンズ】の強さを見た気がしました。

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西武ライオンズのファン感で浅村選手がライオンズファンに向けて「お別れの挨拶」をしている映像をネットで見ました。

石井GMの会見を見ても、浅村選手の楽天入りにはどこか信じられない気分が残っていました。浅村選手本人の映像を見て、ようやく信じられますw。

ネット上には、一部のライオンズファンだとは思いますが、過激なコメントが流れていて、どうしても目についてしまいます。

岸選手の移籍に続いて、浅村選手まで...。西武ファンが楽天ファンを目の敵にするのも分からないではありませんが、東北のファンにはちょっと考えられない発想のコメントなども目にして正直ちょっと怖くなりました...

変な話になりますが、今回の浅村選手の移籍で、西武ライオンズの強さの秘密が分かったような気がしました。楽天イーグルスが今ひとつ抜けられないのはそこじゃないかな...とも。

ライオンズファンには「分かったようなことを言うな!」とブーイングされそうですが、思ったこと、考えたこと、書きました。

今シーズンは西武ライオンズがとても羨ましかった

今シーズンの西武はとにかく強かった。まったく歯が立たない、そんな感じさえしたものです。先取点をあげて中盤でも追加点を上げるようなゲーム展開でも、ちょっと空きを見せるとたちまち追い上げられる。まさにライオンの猛追を思わせる攻撃にタジタジでした。

岸が楽天に移籍して2年目のシーズンでしたが、岸があのまま西武に残っていたら、今シーズンなどは何勝していただろう、そんな不謹慎なことを考えたこともありました。

ライオンズファンだったらスカッと気持ちのいい野球観戦ができるのに...、何度思ったか分かりませんw。

とにかくライオンズファンが羨ましかった。そんな2018年シーズンでした。

パ・リーグのCSではライオンズを応援していたなあ。今シーズンのパ・リーグ王者はライオンズだからね。

シーズンオフには立場が逆転?

ところがシーズンオフになって立場が少し変わってきました。

菊池雄星投手のポスティングによるメジャー挑戦はシーズン中からある程度当然の成り行きのように見えていましたが、浅村選手や炭谷選手までがFA権を行使するという話が出て、雲行きが一気に怪しくなってきました。

ドラフト会議が終わり、日本シリーズも終わり、残す興味はFA選手の移籍先のみとなったところで、今年一番の注目選手である浅村選手が楽天入りを決めたのです。

多くの楽天ファンは狐につままれたような反応だったと思います。「まさかあの浅村がうち(楽天)に来るの?」、「ほんとにうちでいいの?」、「なんか勘違いして(騙されて)いない?」みたいな...。

東北人はどこか自分を卑下したところがあったりしますので、自分も含めて大方の楽天ファンの反応は上のような感じではなかったかと思いますw。

で、西武ライオンズファンの反応はというと、「エッ、残留じゃないの?」、「ライオンズ(残留)最優先で検討します、って言ってたじゃん。」、「それによりによってなんで楽天なの?」、「ソフトバンクなら分かるけど、なんで?」...とまあ、こんな感じだったと想像します。

立場はまったく反対ですが、私ら楽天ファンの驚きとほぼおなじくらいのインパクトでもって西武ファンは驚いたんだろうな、そう思いました。

ライオンズファンにしてみたら「また楽天かよ...」という感じだろうね。

ライオンズのイメージ

さて、西武ライオンズというチームのイメージとして、昔から「野武士軍団」というのが有名です。いつ頃から、どんなきっかけでこのイメージが定着したか私にはよく分かりませんが、今のチームカラーにも正直、ピッタリ来るイメージだと思っていました。

豪快さ、豪放さ、逞しさ、猛烈さ等々、まさにライオンのイメージとも一致するわけですが、ライオンズの各選手にはそんな野武士のような強さを感じていました。

2年前に楽天に移籍してきた岸選手だってそうです。見た目は優男、王子様というイメージですが、どうしてどうして....。どんなピンチの場面でも顔色一つ変えずに堂々と相手バッターに対峙している姿は、立派に野武士です。内に秘めた闘志、芯の強さ、メンタルの強さみたいなものは楽天投手陣の中でも際立っているのではないでしょうか。

ライオンズから出ていく選手が多い理由

ライオンズといえば、もう一つのイメージとして主力選手がチームから出ていってしまう、そんなイメージもあります。過去にFA移籍した選手の顔ぶれをあげると、工藤公康、石毛宏典、清原和博、和田一浩、中島裕之、涌井秀章...等々、みんなチームの顔だった選手ばかりです。

で、今回は浅村栄斗、炭谷銀仁朗となるわけです。

炭谷は巨人へ行くみたいだね。

浅村選手が今回の移籍に当ってこんなコメントを残しています。

今のまま(の選手)で終わるのは絶対に嫌。もっと成長したい。もう一回りも二回りも大きくなりたい気持ちが強い...

先日のブログ記事にも書きましたが、このコメントにはまさに「チャレンジ精神」が溢れています。現在の安定したポジションに甘んじない「ハングリー精神」のようなものを感じます。
www.washilog.com

で、これこそがライオンズの選手たちが発散している「野武士のイメージ」の源になっているのではないか、そんな気がしたのです。

多くの主力選手がライオンズに残留しないのは「球団の選手たちの扱いや対応に問題があるんじゃないか」、そんな声も聴こえてきたりしますが、そこが主な原因だとしたら、そもそもあそこまで強いチームにはならないと思うんですよね。

やはり、各選手の考え方、プロフェッショナルとしての向上心みたいなものがチームを飛び出す方向へと駆り立てている。そういう環境や伝統がライオンズにはあるのだと思います。そして、そういう選手たちだからこそ、ここ一番のゲーム展開に爆発的な力を発揮できるし、強い野球ができるのだと思うわけです。

つまり、FAで他所のチームに行く選手が多いのは、西武が強いからに他なならい、そんな気がします。強いチームの宿命、そんな気がします。

さいごに

その点、我が楽天イーグルスはというと、まだ、そういう(チームを飛び出していく)選手たちが出てきていない。だから今ひとつ抜けられない、そういうことじゃないかなあと思ったりします。

ま、田中将大や岩隈久志といった選手はいましたが、彼らは一気にメジャーへ移籍しましたから...。本当はこういう選手が増えてこないといけない。

浅村選手が楽天に来てくれます。その背中を見て若手が成長することでしょう。

そして、楽天でプロのスタートを切った選手たちが成長して、いずれは今回の浅村選手のようにチームを去っていく。そういう時代が来ることでしょう...。というか、チームとしてはそういう時代が来ないといけない。で、そのときこそが「楽天が常勝チームになりつつある」と評価していい時期なんだと思います。

それはそれでちょっと淋しい気もしますが...。

近い将来では則本が飛び出していくでしょう。次に飛び出して行きそうなのは田中のカーくんでしょうか、それともオコエのルイルイでしょうか。

藤平なんかはロッテに行きそうだよね。

おいおい、そんな先の話はするなよ...

FA権行使が話題(心配)になるくらいの選手が増えてほしい、でも残留してほしい、ファンとしては悩ましいところですね。