「まだこれから...」と言ってるうちに折り返し
- E4−8L
田中将大のローテを1回飛ばし、ブセニッツ不在のリリーフ陣の中、フル稼働中だった安楽、ソンの2枚セットアッパーを登録抹消。
石井監督は「まだこれから...」とばかりに、昨日のライオンズとのカード初戦に、その田中将大の代わりにドラ5ルーキーの松井友飛を抜擢してきた。どこにそんな余裕があるのか、はたまた救世主を求めての大博打か...。
他球団だと、苦し紛れに起用してみたらこれが結構「掘り出し物」だった...みたいな選手がときどき出てくる印象があるけど、不思議と、楽天からそういう「当たりくじ」が出てきた試しがない。
せいぜい西口あたりが当てはまるくらい、今だと鈴木ソラとか…。
けど、ハズレくじの方が圧倒的に多いな、やっぱり...。
特に先発投手となると、皆無だもんなあ。
高田萌生、高田孝一、藤井聖...、みんな壁にぶつからずに綺麗に飛び越えようとして転倒した。
育成の小峯はどうなった?。
期待の松井友飛の初登板は...
で、楽しみにしていた昨日の松井友飛はどうだったかというと、4回78球6被安打4失点...。
かなり微妙…。
石井監督がよく使う「無駄な登板」とまでは言わないが、収穫が多かったとか次が楽しみだとか言えるほどの内容でも正直なかった。
四球2個というのは打者に向かっていってたようにも取れるけど、ちょっと変化球が多かった気がした。
長身から投げ下ろすストレートが魅力の投手と聞いていたけど、そのストレートでライオンの各打者に対峙していたという印象は薄かった。
少し残念...、ま、太田のリードもある。
若い投手に若い太田の組み合わせもいいが、育成の意味で考えるなら若い投手には炭谷の組み合わせの方がいいように思うがどうだろう。
藤川球児コメント
で、「少し残念...」という印象を持ったのには理由があった。
ちょうど、前日のホークス戦で、NHK・BS放送の解説をしていたのが藤川球児さんで、その藤川さんが、ホークスの4番手でマウンドにあがった中村亮太投手のピッチングについてコメントしていた内容が頭に残っていたのだ。
中村投手はこの日がプロ初登板、藤川コメントはこんな内容だったと思う。
- フォークが多いけど、ファームではこのボールが有効だったのだろう。
- ただ、まずはストレートがどれくらい一軍で通用するかを試さないと勿体ない。
- 初見のときは変化球も有効だが、一軍のバッターはすぐに対応してくる。初登板でそういうかわすピッチングばかりしていてもあまり意味がない。
- ストレートが通用するようにと投げ込んでいって、その感覚を覚えてから次に変化球。...で、そういうストレートと一緒に投げるから変化球が生きてくる。
- まず変化球、そしてストレートでタイミングを狂わす...は逆である。
メモしていたわけではない。
面白いこと言うなあ...と聞いていて私なりに「きっとこういうことなんだろう」と理解した内容が上のようなことである。
日ハムの吉田輝星が藤川さんのアドバイスのあとで、ピッチングが見違えたというようなニュースがたしかあったと思う。
藤川さんの解説を聞いた限り、あながち嘘じゃないように思えた。
で、まぁ、松井友飛投手のピッチング内容を見ていて「ちょっと変化球多いんじゃない?」と分かったような感想を持ったわけだw。
リリーフの選択がハマらない
さて、ゲーム。
先発の松井が4失点でマウンドを降りて、ほぼ勝負ありかと思ったら、ライオン先発の高橋が審判の判定に不満、動揺隠せず自滅...。
そこに乗じたイーグルス打線が同点に追いついたのが6回だ。
ところが、「魔の8回」を完全には吹っ切れていない鈴木ソラがまたもや我慢できずに1失点。
で、判断の迷う1点差の9回表のマウンドへ石井監督が送ったのが酒居、1点差はたちまち4点差になった。なかなかリリーフのチョイスが上手くハマらない石井監督である。
というか、選択肢少なすぎ。
これで3位ライオンズと0.5差。
「まだこれから」は、トップを走っているチームが油断しないように自分を戒めるときに使うのはいいが、今のイーグルスのように追い立てられているチームとしては「うかうかしていられないぞ...」とちょっとは慌ててほしいところ。
ああ見えて、石井監督もそろそろやばいな、と思い始めているはずだ。
カード負け越しだけは避けたい。