わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

岸の好投で考えたこと

岸にできて田中にできないはずがない...

E3−0B

田中将大の大乱調9失点の負けゲームから始まったカードでしたが、第3戦はその田中将大よりも4つ年長の岸が7回2/3を無失点の好投で勝ちきり、前日の荘司の初勝利と合わせてのカード勝ち越しとなりました。

カード初戦で炎上した田中将大の140キロ台のストレートを私を含めた多くのイーグルスファンはさんざんコケにしていたわけですが、昨日の岸などは、球速だけならその田中をさらに上回る遅さであるにもかかわらず、8回途中6安打無失点のゲームメイクをするわけですね。

150キロ台が当たり前のパワーピッチャーが増えたことを引き合いに出し、年齢と球速をネタに田中衰えたり、…と糾弾するのはあまりにも単純すぎたかもしれません。ピッチングはもっと奥が深い、そのことを強く感じたゲームでした。

田中の経験、実績、技術力、そして何よりも強いメンタリティーをもってすれば、岸にできて田中にできないはずがないと私などは思ってしまいます。

ならば、岸にあって田中に不足しているものは何か。田中にはそこらへんを探求してほしいですね。そして<シン田中将大>をなんとかレースの後半戦に間に合わせてほしい、そう思いました。


村林、小深田コンビで怪物攻略

さて、昨日の勝因は岸の好投に加え、打線が相手先発の怪物・山下を攻略できたことでした。

普通に150キロ台のストレートを連発する怪物・山下。その投じたボールはストレートと分かっていても、そして明らかなハイボールであっても、イーグルスの各バッターは打ち損じ、あるいは空振りしてしまう。

初回が終わり、これはかなり手こずりそう...、そう思いました。

しかし、今のイーグルス打線にはなんとかしそうな雰囲気があります。昨日は私的に理想の1、2番と認めている村林、小深田のコンビ。この1、2番コンビに一軍復帰即スタメンの9番西川も加わりました。

3回裏の先制点はその西川のヒットに始まります。1番の村林が簡単に送りバントを決め*1、2番小深田がタイムリーで還すというまさに理想的な得点シーンでした。怪物・山下からの先制点、チームに勢いをつける攻撃になりました。

4回裏の追加点はフランコのヒットから。辰己もヒットで続くと、炭谷が死球で満塁。西川は三振に倒れるも1番村林が今度はタイムリーヒットで2点追加とします。

村林は、昨日のゲームでも送ってチャンスメイクするは、タイムリーでポイントゲットするはの大活躍でしたね。

昨日の山下との対戦で感じたのは、若手が柔軟に対応しながら打っていたのに対し、4番浅村、5番大地といったベテラン組がなかなか対応しきれなかったこと。

身体の反応といったポテンシャル的なことももちろんあるとは思いますが、浅村を見る限り、従来どおりのスタイル、つまりフルスイングを変えずに対応しようとしていたように見えました。

まだやれる...という自信か、まだやれるだろうか...という挑戦か、うがった角度だと〈あがき〉のようにも見えますが、あれが4番・浅村の意地、矜持ともとれます。しかし、さすがに差し込まれていました。それでもあえて自分のスタイルを変えなかったことを良しとするか、浅村くらいの技術があれば単打にするくらいはできたはずで、それをしなかったことをどう評価するか、難しいところですが、昨日の浅村は結局4の0でした。

今後の展望

調子があがらないままずっと一軍帯同させていた島内でしたが、石井監督はとうとう2軍に落としました。ま、良い方に取れば、石井監督の温情というか島内への信頼の形だったとは思いますが、結果的に、島内の修正への取り組みが遅れただけという展開になってしまいました。

今月下旬にオールスターがあり、それが終われば後半戦が始まります。

若手の競争が功を奏している上位打線に小郷、浅村、島内のクリーンナップが続き、岡島、大地、辰己、西川、これにフランコ、ギッテンスと助っ人も絡んだ下位打線が定着すれば、かなり強烈な打線が組めそうな感じはします。

ゲーム差からいって、リーグ戦の第2ステージへの進出はもう無理でしょう。

あとは、若手とベテランの噛み合った来季につながる攻撃の形が見えてくること、先発ローテの構成が若手とベテランで6:4くらいの割合で入れ替えながら回せること、そんなこんなを妄想しながら、新監督の基での来季の戦いをシュミレーションしながら観戦するというのも悪くないかな...とこの頃は思っていますw。

*1:粘り強く球数をかせぎ、チャンスに最低限の仕事もでき、小技も確実にこなしてみせる、村林は理想の1番バッターになりつつありますなw。