野球の醍醐味
- B1−2E
辛島が先発のときのゲームは面白い。ゲームの行方が最後まで分からない展開だから、一球一打に一喜一憂しながら観戦することになる。でも、これが野球の醍醐味なのだ。
柔よく剛を制す
相手の先発は山本由伸、こっちは辛島航。辛島は前回登板がロッテの佐々木朗希とのマッチングだったから、どうもそういう巡り合わせになっているようだ。しかし、辛島は負けない。昨日のピッチングも前回同様、辛島らしさ全開のピッチングで山本と堂々投げ合った。
イニングこそ山本が8回115球5被安打無失点だったのに対し、辛島は5回4被安打1失点だった。三振の数だって、山本の11はやっぱりすごいけど、辛島だって6つもとっているのだ。テンポよく投げて味方の援護を待つ、辛島のゲームメイクは前回のロッテ戦を思い出させた。
前回同様、辛島に勝ちは付かなかったが、この勝利は辛島のピッチングがあればこそ、とだれもが分かっている。辛島からソン、ブセ、宮森、西口とつなぐ間に味方が逆転、最後は松井にバトンが渡され勝利のゴール。これがイーグルスの野球である。
全員野球
ということで、岡島のソロホームランで9回表に同点に追いつくと、延長10回に先頭の渡辺佳明がヒットで出塁、炭谷が送りバントで進め、打順の回った上位打線がしぶとく四死球で押し出しの追加点をゲット、あとは松井裕樹が締めた。
1点のドラマ
松井のマウンドにも山場があった。先頭の大城がヒットで出塁し中川が送りバント、1アウト2塁で吉田正尚の場面だ。ただ、オリックスは1点リードの9回表に守備固めで4番の杉本を既に下げていたから、石井監督は迷わず申告敬遠を選択、自らマウンドに行き松井にそれを告げた。オリックスにしてみれば、1点を守るための選手交代が、1点を獲る場面でマイナスに働いたわけだ、これが野球...。
辛島が象徴
それにしても、全員野球の感じがいいね。それぞれが地味に自分の役割を果たして、それが勝ちにつながる野球....w。
辛島が先発のときはスムーズにそのスタイルの野球になるから不思議である。思うに、辛島自身がその象徴だからだろう。辛島が先発のときのイーグルスは、だから面白い。
さて、今日は弓削が先発。瀧中がコロナで離脱したので、岸をカード頭にスライドさせたのかな。
弓削が良かったのか、弓削しかいなかったのか、気になるところではあるが、弓削には昨日の辛島を見習って、「らしい」ピッチングを心がけてほしいね。