- E3−4F
先発のポンセから7回にリリーフしたのは「勝利のリレー」からハズレている渡辺翔太。調子を落としているのは想像できたが、実際のところどうよ...、そんな感じで注目した。
先頭の水野をいきなりヒットで出塁させる。ふむ...。しかし、石原がセカンド送球で盗塁を刺し1アウト。せっかくランナーがいなくなったところで次の郡司に四球。おいおい。
で、松本がバントの構えを見せているところで、渡辺翔太はしきりにファーストへ牽制球を投げる。その牽制球が悪送球になってランナーは悠々2塁へ。松本はヒッティングスタイルに変わる。まったく何やってんだか...。
渡辺翔太が必勝リレーのメンバーからハズレている理由が分かった気がした。開幕前に招集された侍Jに楽天から唯一選出された渡辺翔太だったが、「オッ、何か掴んで帰ってきたな...」という変化が今のところ見えない。開幕直前くらいには一回り大人びて見えた時期もあったが、昨日のマウンドなどはどこか不安気であった。調子が思うように上がってこないことに対する焦りだろうか。ちなみに失点はなし。
その点、渡辺翔太からリリーフした藤平は今シーズンいい変化を見せている。毎回彼が持っている高いポテンシャルを存分に発揮できているのがわかる。とにかくボールの強さがあるところがいい。速さではなく強さ。
解説の岩隈、鉄平両氏もコメントしていたが、長いイニングを考えながら投げるよりも短いイニングを全力で投げ切るリリーフ向きのピッチャーなんだろう。
8回裏、石原のところの代打・茂木が待望のホームランで振り出しに戻した。今江采配がズバリ的中した展開。
そして9回表のマウンドには、この日復帰したばかりのクローザー則本。これが先頭の伏見をいきなり死球で出塁させた。キャッチャーは前の回に代打を出された石原に代わって太田。則本と太田の組み合わせは問題なし。その太田が「俺もいるぜ!」とアピール全開のセカンド送球で代走・五十幡を刺した。これで流れを戻す。2アウトからランナーを一人出すも、松本を三振に打ち取りチェンジ。
延長に入ってからは両チームのブルペンによる根比べ。
楽天はソン、酒居、西垣とつないだ。ソンと酒居は今シーズンになって強いボールが戻っているところが心強い。
そして西垣。ここまでノリの代わりにクローザーを務めてきた経験を生かして踏ん張りたかったところだが、日ハムには若手のビックリ箱がけっこう残っていたりするから。その中の一人、途中出場の田宮が先頭でいきなり2ベースを打っちゃう。これが日ハムの厚さだな。
ここから松本、万波、マルティネスと続くのだから、打順も良くなかった。松本が送りバント、万波の四球、マルティネスを三振で2アウト1、3塁はラッキーな展開だったが、ここで曲者・上川畑に打順が回る。
西垣がカウント2−2から投じたボールはフォークボール、直前に空振りを取ったボールだったが、これを拾われタイムリー、決勝点となる。あそこでスパッと打ち取れていたら、西垣はもちろん、太田の株も少しは上がる(上げたい)ところだった。惜しいねえ。
例によって石原だったら...とも考えるが、その石原に代打・茂木で同点になった。これが野球。
次の中島を三振にし、最終回に希望をつなぐも、マスター、カズキ、島内(代打)の一発期待は虚しく三者凡退でゲームセット。
ライオンズには1点差で競り勝ったが、今シーズンの日ハムは同じようにはいかないようだ...w。