侍Jと楽天の強化試合は地元テレビ局の東北放送の中継で観戦したのだった。ありがとう、東北放送...。で、このときの解説者がロッテでキャッチャーを務めた里崎さん。現役の頃は侍jにも選出されたことのある名キャッチャーである。この里崎さんが中継の合間に「視聴者からの質問に答える」みたいなことをやっていて、これがなかなか面白かった。というか、里崎さんの答えが分かりやすかった。自身のユーチューブでも公開しているようだったので今からでも見返せるかもしれない。興味のある方はどうぞ。
で、その中の質問に「侍jに選ばれるのはどんな選手?」みたいな質問があったと思うけど、このときの里崎さんの答えがストレートで気持ちよかった。
- 監督の好み
- 絶対的な実力
たしかこの2つが答だったと思う。
どっちの要素も必要というのではない。どっちかあれば選ばれるというニュアンスである。もちろんどっちもあって選ばれている選手もいるとは思うけど。
1つ目の「監督の好み」というのは普通に読めば「(監督の)好き嫌い」ということにもなりかねないが、そこまで単純ではない。里崎さんいわく。
その監督のやりたい野球に必要かどうか...
2つ目はそのまんま。
だれもが認める絶対的な実力の持ち主
今回のオリンピックで選出された稲葉ジャパンは2019年に世界一になったときのメンバーが中心だと言われているが、稲葉さんのやりたい野球はそのときから変わっていない、良く言うと「ぶれていない」ということかもしれない。
昨日のブログでクローザーの松井裕樹のことを書いた。楽天内でも一番と言っていいくらい侍入りを希望していた選手である。ま、入ってもおかしくない実績もあったということになる。ところが侍入りはかなわなかった。
「クローザーとしての実力」という点で言うと、稲葉監督のお眼鏡にかなったのは楽天との強化試合でも登板したベイスターズの山崎であり、ライオンズの平良、昨日の強化試合でクローザーを務めたカープの栗林といったところである。彼らのどのあたりが松井裕樹よりも「好み」だったのか。
おそらくときどき見せる「松井劇場」が選考に当たってのマイナス要素だったろうと思う。今シーズンの松井はだいぶ制球に安定感が出てきたとはいえ、緊迫した場面ではまだ若干の不安要素を抱えている。日の丸を背負ったときの緊迫感はペナントレースの比じゃないだろうから、不安要素はさらに大きくなるということだね。
打たれる不安はだれにも避けられないが、ストライクが入らない不安なら避けられる。緊迫した展開でも「安定した制球力」が期待できるという点で稲葉監督は山崎、平良、栗林の方が好みだったのだろう。
長いペナントレースならリベンジのチャンスもありそうだが、オリンピックではたった一度の「松井劇場」でメダルを逃すこともある。それは避けたいだろうから、ね...。