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このインタビューもよかったですね。石井監督の考え方をうまく引き出している。グッジョブ。
残しておきたいので少し長いけど記事の尻に全文引用。
先ずは私の感想から
インタビューへの受け答えの中で名指しされている選手が何人かいて興味深い。名指しされた選手についての感想など...。
早川
石井監督が神の左手で引き当てたドラ1ゴールデンルーキー。
育成方針は先日のブログでも取り上げたとおり、ローテ入りさせて一軍のマウンドを経験させながら育てていくというもの。石井コメントの中の
- 今までのパフォーマンスを出させること。
- そこから成長させてあげること。
の2つがノルマということになるのだろう。
ドラフトで引き当てた「球界の宝」をどうするか。早川くんに対する「期待」以上にそれを預かる監督しての責任感のようなものが伝わってくる。
内田と和田
右の大砲として期待される選手2人である。
才能を開花させないとならない選手の例示としてあげられているが、個人的には内田と和田が同列に語られているところに違和感、というか不満。
というのは、和田よりは内田の方がかなり上でしょ、と思うから。
石井監督に言わせるとどちらも「ポテンシャルがあるんじゃない?”という半信半疑なところにしかたどり着いていない。」選手ということになっているが、内田の満塁打2本を忘れていませんか、と言いたい。ま、監督的には「五十歩百歩」ということなのかもしれない。内田にはもう一皮むけてほしい...と言っておく。
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藤平
内田と和田の流れで、なかなか結果の出ない選手の例示として名前が出たのが藤平。早川と同世代ということも考慮されたかどうかは分からない。「プロの世界は名前が挙がるうちに活躍しないと。」というコメントは印象的で、ある意味、オコエに対してコメントした「そろそろ出てこないと彼自身の野球人生が苦しくなってくる。」と同じ臭いのするコメントだ。
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茂木
茂木については、浅村や鈴木大地のような存在になってほしいということだろう。2年連続のキャプテン指名もそのため。目指すのは
- 自分のことだけじゃなくて、チームのことを考えられる選手
- 戦力だけじゃない相乗効果をもたらすことのできる選手
ま、石井監督の期待どおりに成長すれば、いずれはFA宣言して他チームでも活躍する楽天出身の野手第一号の選手になるということだ...。
参考(リンク切れに備えて全文引用)
楽天の石井一久新監督(47)が、新春インタビューに応じた。昨年11月に編成のトップを兼務する異例の「GM兼任監督」に就任。リーグ4位からの巻き返しを託された新指揮官が思い描くチーム像とは――。常識にとらわれない球界の「風雲児」が熱く意気込みを語った。(聞き手・重光 晋太郎)
――監督として新たな挑戦の始まり。
「キャンプを見ていろんなことを考えたい。若い子にも出てきてもらわないといけないし、想定を固めすぎず楽しみにしながらキャンプを迎えたい」――目指す監督像。
「理想の監督像ってあまりない。自分の野球観を信じて、まっさらからつくり上げたい。ただ、野球観をつくってもらったのは多くの指導者のおかげ。僕も指導者として選手たちが野球観を持てるようなパーツになってあげたい。自分はいろいろなものを学んで自分の野球をつくりたいと思っていたタイプ。だから、マニュアルを持って指導を始めたくない」――監督としてどう動くか。
「本来、監督がバタバタ動くのは違うと思っている。今は監督の年齢も若くなって、フットワーク軽く何でも動く監督も多くなってきている。ただ、僕はそういうことはしたくない。コーチがチーム方針をしっかり理解して選手に伝えることが組織として大事。僕が何でもかんでもいっちょかむ、ということはしたくない」――目指すチームの方向性。
「監督としてやることは試合状況を読みながら、適材適所にプレーヤーを置いてあげることが大事。試合は常に想定外のことが起きる。想定内のことは20%くらい。80%の想定外や状況が変化したときに対応できる瞬発力が重要だと思う。よく言う“大人のチーム”という表現はしたくないけど、かじを取る僕やコーチ、選手、みんなで対応力を身につけていきたい」――ドラフト1位の早川(早大)は注目度が高い。
「期待は大きいし、活躍させないとチームも良くないプランに入ってしまう。今までのパフォーマンスを出させてあげながら、そこから成長させてあげないといけない」――育成プランは。
「1年目からローテーションに入って活躍してほしいという願望はある。ただ、焦らないでほしい」――若い選手を育てていく責任も。
「何とか才能を開花させないと。例えば内田や和田は“ポテンシャルがある”じゃなくて“ポテンシャルがあるんじゃない?”という半信半疑なところにしかたどり着いていない。期待されているうちに生かす道をつくっていかないと」――なかなか結果が出ない選手も多い。
「藤平は僕が来る前からずっと期待の選手として名前が挙がっていた。プロの世界は名前が挙がるうちに活躍しないと。技術、精神面でサポートしてあげないといけないけど、選手も自分で考えないといけない」――自身の若い頃は。
「僕は若い頃から試合でたくさん成功、失敗体験をさせてもらえた。ただ、人から教えられるものは、ノーマルなことが多い。新しいことやイレギュラーなことはプレーの中でしか学べない」――チャンスを与え成長を促す。
「みんなにチャンスをあげたい。2軍でくすぶっている選手にも○打席は、○イニングは、とか。平等にはいかないけど、一番下のカテゴリーにランク分けされている選手でも試合経験を積ませて、成長を確認したい」――2年連続でキャプテンに指名した茂木はチームのキーマン。
「キャプテンマークをつけて143試合に出なさい、というメッセ ージです。骨太のチームにしていく中で、彼自身もそうなっていかないと。自分のことだけじゃなくて、チームのことを考えられる選手になってほしい。キャプテンはみんなに見られている。一喜一憂したり、だらしない行動もできない。プレッシャーはあると思うので、僕もしっかりフォローしたい」――茂木の評価は?
「まだ完成形の選手じゃない。素晴らしいポテンシャルを持っているし、もっと成長すれば球界を代表する内野手になれる。ずっと、シーズンを通してできないというのが周囲の評価だったと思う。体のケアが必要な選手だとは思っていたけど、僕はそんなことはないのになと思いながら見ていた」――FA加入した選手の存在が茂木を成長させている?
「どんな状況でもグラウンドに立ち続ける浅村や(鈴木)大地の姿を目の当たりにして、少し変わってきた。外から入ってきてくれた選手が、戦力だけじゃない相乗効果をもたらしている。今度は楽天の中からそういう選手が出てきてほしい。茂木がそういう存在になってくれれば」――13年の楽天のリーグ優勝決定は西武戦。当時は西武の選手で、今は楽天のGM兼監督になった。
「あの優勝は凄い光景だった。グラウンド内、外、みんなが楽天の優勝に願いをかけていた。東北がひとつになった日だった。もう一度、東北のみなさんにあの時の喜びや笑顔を届けたい。その思いだけ。自分がのし上がるためにGMや監督の職に就いたわけじゃない」――GMとして固定観念にとらわれずに手腕を振るってきた。
「考えが古いとか新しいとか言っている時点で古い。GMを引き受けた時は優勝からほど遠いチームだった。そこから絶対に優勝までもっていって、またみんなで喜びたいという一心でやってきた。人が経験していないことの一歩目を僕は踏み出すことができる。その目標が僕にはあるので、誰に何を言われようが絶対にぶれない自信がある」――4位からの巻き返し。
「ソフトバンクの強さが注目されるけど、他のチームも凄く強いしパ・リーグを抜け出すのは本当に大変。歴史をつくるためには毎年、優勝争いをしないと。その中でしか学べないものもある。中長期的なビジョンがあるからこそ、短期的にも優勝したい」――異例のGM兼任監督で注目される。
「不安はない。無難なことって面白くない。壁は高ければ高い方が登りがいがある。その壁を登り切る自信もある。そこにしっかり挑みたいという思いが強い」【取材後記】普段の取材から、どんな質問に対しても明朗な答えがよどみなく返ってくる。あらゆる状況を想定し、緻密にビジョンを練り上げているからだろう。編成部門のトップとして、情熱を持ってチーム強化に心血を注いできた。時に批判的な声にさらされたとしても、絶対にぶれないしんの強さがある。GMであっても監督であっても思いはひとつだ。インタビューの最後、就任1年目の意気込みを色紙にしたためてもらった。「一致団結」。シンプルな言葉に決意を込めた。いかにして骨太のチームにまとめ上げるのか。監督の手腕は未知数かもしれないが、今季の楽天は間違いなく面白いチームになる。(楽天担当・重光 晋太郎)