上の記事が良かったので紹介。
「何で中日はあんな選手をくれたんや...」
コメントの主は「楽天の監督」だったときの野村さん。で、中日がくれた「あんな選手」というのが当時の鉄平選手。
「中日は何で鉄平みたいな良い選手を手放したんだ?」
というわけですね。
移籍したばかりの頃の鉄平
野村さんにそこまで言わせた鉄平も移籍したばかりの頃は鳴かず飛ばずの成績だったようです。
- 9打席連続三振
- 20打席以上ノーヒット
鉄平のコメント
「今の僕があるのは、見いだしてくれたからです。(移籍)1年目に僕は9打席連続三振したんです。20打席以上ノーヒットもあった。でも、変わらず使ってもらえたから3割打てました。選手って、使ってもらえなければ何もできない。すごく我慢してくださったと思います」
使いながら育てる、それが野村再生工場
野村さんが目をかけて使い続けた鉄平は、その才能を開花させていきます。野村再生工場が再生した選手の一人、それが鉄平だったわけです。
記事の中にこんなフレーズが出てきますが、これはあくまで「野村監督のときはそうだった」ということでしょう。選手層の厚さの問題だったりします。↓
育ってから使うのが中日で、使いながら育てるのが楽天だった。
首位打者
鉄平は2009年に打率3割2分7厘で首位打者を獲りました。このあと野村さんは楽天を退任しています。鉄平は「恩返し」出来て嬉しかったと思いますが、野村さんも負けないくらい嬉しかったはずです。
その鉄平が今シーズンから楽天で一軍の打撃コーチをしています。
小物
そういえば、鉄平コーチに関する楽天ファンのこんなツイートを読んだことがありました。久米島キャンプでのエピソードについてツイートしたものです。
ファンが鉄平コーチに「期待する選手はだれですか?」と問いかけます。すると鉄平コーチからは「全員」という答えが返ってきたというのです。
このときの答えがあまりに優等生的だったからだと思うのですが、ツイッター上にはこのエピソードと「(鉄平)小物伝説」とを絡めたツイートがありました。
私もこのツイートを読んだとき思いました、「なるほど、鉄平らしいな...」とw。
鉄平コーチのスタイル
でも、あれは鉄平の本音、本心から出た答えだったんですね。
鉄平自身が単にいい人だからとか、選手に気を遣っているからとか、そういうことではなくて、鉄平のコーチとしての「基本」、「姿勢」そのものだったということです。上の記事を読んだとき、そう理解しました。
「鉄平のコメント」の最後の部分
「選手って、使ってもらえなければ何もできない。」
鉄平には身にしみて分かっていたことです。
野村さんの教えに「固定観念は悪。先入観は罪」というのがあったそうですが、鉄平コーチも固定観念や先入観で「期待する選手」を上げることは簡単だったと思います。でも、鉄平はそれをしたくなかった。「使ってもらえなければ何もできない」選手たちを「固定観念や先入観無」で最初から選別することなんてできなかった。だからこそ「全員」に期待してコーチしていこうと思っていた。これが鉄平コーチのスタイルということです。
鉄平の解説は好きだった
コーチになる前の鉄平の実況解説はけっこう好きでした。シンプルでとても分かりやすかった。たまーにいる「知ったかぶり」と「決めつけ」の解説じゃなくて、鉄平が自身の経験を交えて自分なりの解釈で説明してくれる感じが良かった。選手へのアドバイスもきっとあんな感じなのでしょう。
無観客ゲームなので金森コーチのバッターへの掛け声(アドバイス?)が聞こえてきますね、と楽天TVの解説者タカハシさん。鉄平コーチの声は聞こえないようでした。遠慮しているのかもしれません。というか、鉄平コーチは大声で選手にアドバイスするようなキャラではありませんね。鉄平の「小物」キャラ...、嫌いでじゃないですw。