FA権の行使が注目されていたイーグルスの選手のうち、行使したのは松井裕樹だけで、田中将大と茂木栄五郎は行使せずにイーグルスに残ることを決めたようだ。
ま、松井については覚悟していたし、田中についてもこのままチームを去るという選択はないだろうと思っていた。
で、問題は茂木だったわけだが、彼の場合はなかなか微妙な位置にいたので、もしかしたら心機一転、場所を変えてやり直すという選択肢もあるかなと思っていた。残留を決めてくれたことに正直ホッとしている。最近のイーグルス関連の話題の中では一番の朗報かもしれないw。
今シーズンの茂木だが、1軍で8試合の出場があったらしい。シーズンの早い時期に2軍落ちしてそのままだったから、ほとんど出ていたという記憶がなかった。一軍での成績は打率8分3厘、0本塁打、1打点。さんざんである。
それでも、2軍では72試合で打率2割9分7厘、3本塁打、23打点とレベルの違いを見せていたようだ。なら何故一軍での出場機会がなかったのか。石井監督の戦略にマッチしていなかったということだろうか。
村林がショートに定着し、セカンドは浅村がレギュラーで代わりは小深田が務めた。茂木の残る居場所はサードということになるが、助っ人のフランコがいて、トレードした阿部がいて、大地もいたから、優先順位がそれよりも下だったということになる。ま、ここらへんの順番には色々なしがらみもありそうではあるが...。
茂木の入り込む余地を残すのは内野ではサードだろう。ショートの村林とセカンドの小深田はほぼレギュラー格と言っていい。茂木にファーストのイメージはないから、やっぱりサードということになる。というか、サードなら十分に狙えるはずだ。
最大のライバルは阿部、大地、そして黒川になる。おっと裕季也と山崎もいたな...。茂木の最大のアピールポイントはバッターとしてのパンチ力である。そこで他の選手との差別化をどれだけ進められるか。「磨き」をかけるべきはその〈確率をあげること〉だな。三振かホームランかのイメージがあるが、その三振の割合をホームランでなくていいから長打にどれだけ振り向けられるか。そこの技術あげ、コツをつかむことである。
2軍での打率(.297)は、単に格の違いからくるものだったのか、それとも何らかの変化・進化からくるものだったのか。一軍でのプレーをしばらく見ていないので、茂木の変化に正直実感がない。その変化を来シーズン、イーグルスで確認できることを大いに喜びたい。茂木・復活のシーズンにしたいね。