関西ナンバー1が日本一
日本シリーズはとうとう3勝3敗で第7戦までもつれる展開になっている。日本一を決める戦いなんだが、どうも関西ナンバー1を決める戦いに見えてしまう。で、言い方を変えれば、「関西ナンバー1が日本一」ということになってしまうところがね、なんか、ちょっと悔しいw。考え過ぎかもしれないけど。
一方的なシリーズにならなくて良かった、オリックスファンも阪神ファンも、どっちのファンもそう思っていることだろう。どっちが勝っても日本一に相応しいゲームが続いているから、両方のファンとも誇らしく、満足しているに違いない。そこはまじめに羨ましいw。
昨日の4回表の阪神の攻撃、近本のライトフライを森がファインキャッチしたシーンがあった。フェンス直撃じゃないかと阪神側からリクエストがあったが、判定の結果は覆らず、森のファインプレーということになったわけだが、球場の大型スクリーンに映し出された森のプレーに阪神ファンからも拍手が起こったらしい。実況アナウンサーからの紹介がなければ阪神ファンの反応には気づかなかったと思うが、この反応は正直意外だった。そして、どっちのファンも日本一を決めるに相応しい応援をしているんだなあと思った。
山本由伸のこと
オリックス先発の山本由伸は日本での最後の登板になるかもしれない、昨日のゲームはそういうゲームだった。そして初戦で7失点と阪神にこてんぱんにやられた山本がリベンジできるかに注目が集まったゲームでもある。日本シリーズでまだ勝利のない山本は果たして勝てないまま海を渡ることになるのか。
で、その結果は、9回138球1失点完投、14奪三振の日本シリーズ記録を作っての初勝利だった。さすが山本由伸と普通なら思うところだが、今回も立ち上がりは相当危うかった。ノイジーに先制ホームランを打たれた2回表のマウンド、あそこが分岐点だった。ノイジーのホームランのあとも、佐藤輝明が2ベース、糸原もヒットで続いたから、あぁ、初戦と同じだ...と思った。もし、阪神があそこでもう一押しできていれば、山本は初戦と同じ展開を繰り返していたに違いない。
日本シリーズでは勝てない、山本はそんな不安や呪縛と戦っていた。味方が次の回に逆転した、要所でのファインプレーがあった、中盤の追加点も。チームが一丸となって自分らのエースを救った。そんなゲームだった。そして尻上がりに本来のピッチングを取り戻していった山本。阪神はあともう一歩だったが、あの阪神に、2回表の近本に、それをさせなかった山本がやはり凄かったのかもしれない。