チェスプレーヤーとしては少年時代に全米チャンピオンになるほどだった著者。その後に始めた太極拳でも世界チャンピオンになる。一芸を極めればすべてに通ず...的な「習得」の極意について書かれてある。
久々に夢中になって読んでいる。というか、味わって読んでいる。まだ、途中だが、読みながら腑に落ちることがいくつか浮かんできたりもして、そのことをここに書きたくなった。
例えば、オリックスの山本由伸が今取り組んでいる改造フォームのことだ。
WBCの壮行試合である「侍 vs ホークス」のゲームの山本の投げるイニングだけ観戦したが、彼の新しいピッチングフォームを見て、この本の中に出てくる「より小さな円を描く」メソッドとが重なった。
「より小さな円を描く」メソッドとは、
テクニックのエッセンス(たとえば、高度に洗練され、自分の中に深く吸収した身体メカニズム、または感覚)に触れ、その上で、そのエッセンスの真髄だけを保ちながら、テクニックの外形を徐々に小さく凝縮させてゆく....。
(途中省略)
時間をかけてこれをやれば、外方向への拡散が減り、効力が増すようになる。
山本はそういう域に達しているということだよなぁ....と一人で勝手に納得し感服した。山本由伸の進化は止まりそうにない、やばい...。