- E3−8B
辛島でも止まらず
ノリでカード初戦を落としても、第2戦の辛島が1勝1敗まで持ってくる。これが裏ローテのこれまでのパターンだった。つまり、辛島こそが影のエース的な働きをしていたのだった。
食ってくれるのは平均5イニングと最低限ではあるけれど、その絶対的な安定感からゲームの流れを呼び込み、勝ちゲームにする。これが辛島ゲームである。
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ところが、昨日の辛島はピリッとしなかった。初戦のノリと同様、初回こそテンポよく三者凡退でスタートし、いつもの辛島のように見えたが、味方が浅村の2ランで2点先制した直後の3回表に、吉田正尚を四球で歩かせ次の頓宮に2ランで同点にされてしまった。そして、3回に4失点、辛島は4回途中6失点でマウンドを降りた。
大きな違い
ロッテの荻野といい、オリックスの吉田といい、失点に必ず絡んでくる厄介な選手たちである。まぁ、それはいい。今回の3位決戦はオリックスの伏兵にやられている印象がある。初戦は今シーズン初安打の西村にやられたし、昨日は5番の頓宮だ。ま、頓宮自体もともと長打力のある選手なのは認めるが、連続ホームランはないだろう。あれを食らってダメを押されてしまった。
3番中川に気をつかい、4番吉田で心身ともに削って、くたくたのところを5番頓宮にカッキーンというパターンである。杉本やT岡田がいなくても、なぜか代わりが出てきていい働きをするんだなあ。ソフトバンクもそうだった。今の楽天との大きな違いである。
攻撃だけじゃない。先発投手陣も山本、宮城のローテから外れてラッキーと思っていたが、山岡には6回途中まで、昨日の田嶋にはらくらく7回投げられてしまった。楽天が(なんちゃって)ではあるが、初戦を託したエースが4回まで、昨日の辛島はその4回も持たなかった。これでは勝てる道理がない。
チームカラー
初回に浅村の2ランで先制したときは、初戦のリベンジ精神が爆発かあ...と色めき立ったが、残念ながら勘違いだった。どうも、一度腰砕けになると、そこからずるずる萎んでいくようなところが楽天のチームカラーにはある。星野さんが監督になって、星野イズムが注入されたかに見えたときもあったが、成績やらデータやらに一喜一憂し、手を変え品を変えで頭をすり替えてきた結果がこの有様ということだろうか。
選手ファースト(特に主力)を一貫し、ゲーム後のコメントにも選手への配慮が感じられる石井監督。この監督を慕う主力選手たちが、石井監督を胴上げしたい、そういう思いから、いずれは本来のパフォーマンスを存分に発揮してチームを優勝に導く。これが石井マジックのシナリオだろうと思っている。
ところが、なかなかそういう展開になってこない。選手たちにその気持はあるように見えるが、それが強すぎて、逆に空回りさせているような気さえする。うまく噛み合ってくれば、11連勝したときの楽天に戻れると思うのだが、果たして、そのキッカケが何なのか、いまだに見えてこない。
3位オリックスにこれ以上離されるわけにはいかない。藤平の不敗神話にすがりたい。