わしろぐ

ちな鷲ジジイの身辺雑記など / in 秋田

内星龍の「砲丸投げ投法」について考えてみた。

 昨シーズンまでリリーフだった内星龍投手は今シーズンから先発転向をめざすことになっている。これまでは短いイニングを全力で投げ込むスタイルだったが、先発となると5イニング以上を投げてゲームメイクする必要がある。内は「7割から8割までの力で10割以上...」をテーマに置いてキャンプに取り組んでいるようだ。つまり、リリーフ時代のスタイルを10割とした場合に、あの調子で5イニング以上は無理、これまでの7から8割の力でこれまでと同等以上のボールを投げたい...、そういうことだ。
 で、そのために「砲丸投げ投法」なるものに取り組んでいるというのだ。これについて内は「できるだけ投げないようにボールを投げる」とコメントして記者たちを「????」状態にしたようだ。内にはインタビューなどの際に自分のその日のピッチングを詳細に分析してみせて驚かされることがこれまでにも何度かあった。いろいろことを自分なりにしっかり考えて取り組んでいる選手なのだ。ま、だからこそ若い投手陣の中でもプロ入りしてからジリジリと力をつけ始め、ついには先発ローテを狙える位置まで来たわけだな。



 その内が取り組んでいる「砲丸投げ投法」なるものに興味が出てきた。内はいったいどんな投げ方を狙っているのか。ポイントはどこか。これを理解するためにはまずは「砲丸投げ」のポイントを知る必要がある。で、調べてみた、砲丸を遠くへ投げるためのポイント*1
 分かったことは、どうやら砲丸投げのポイントは手で投げるのではなく足で投げるということだ。要するに砲丸は重く、手で握れないから手だけで無理に投げようとするとすぐに肩や肘を壊してしまう。そこで足の力、体重移動を上手く使って砲丸にできるだけ強い力を伝えて遠くへ投げるのがコツらしいのだ。
 ピッチングにおいて体重移動によるボールへの力の伝え方が大事なのはオリックス時代の山本もよく口にしていたが、内が取り組んでいる砲丸投げ投法もポイントは同じ体重移動なのではないか。もともと内は山本と同じトレーナーに師事しており、山本の完コピと言われるフォームも単に真似たのではなく山本の実践する理論がベースにある。今回の砲丸投げもその延長線にあるのだろう。地面を蹴る足の力をうまくボールに伝えて足で投げ込む感じ。
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 単純な動作だけを考えると砲丸投げは砲丸を押し出す感じだからそのままピッチングに応用できるとは思わないが、そこには内にしかわからない感覚、コツがあるのだろう。web記事では「ボールを届かせる意識」というような内のコメントも紹介されていたが、この感覚こそが内にしかわからない感覚である。素人には想像すらできないが...w。
 しかし、中継ぎのときのピッチングスタイルで6〜7イニングくらいを喰ってくれたら、内の先発はほぼ成功といっていいだろう。それは内も十分に認識しての取り組みなんだろうと思う。応援したいね。

*1:砲丸投げはその投げた距離を競う競技である。できるだけ遠くへ投げるための技術を必要とする。