わしろぐ

ちなわし老人の身辺雑記など / in 秋田

「ひとつも負けられない」と言った翌日に早くも一つ負けた...。

M6−3E(10/31)

先発の石橋はこれまでのピッチングの中でもかなり良い部類に入る内容だったと思うが、6回裏に突然打ち込まれてしまった感じだ。西日が眩しすぎるというのでゲームが中断しかけたくらいバッターには厳しいイニングだったのだが、よりによって西日を背負う側にいた石橋が逆に攻略されてしまったのだから野球は難しい。ここらへんが石橋の若さ、未熟さなのかもしれない。というか、バッテリーの未熟さと言ったほうが良いかも。この日、石橋とバッテリーを組んだのは先日のゲームで起爆剤となる活躍を見せたGから移籍した田中貴也だった。

同点に追いつかれた6回裏、角中などはバッターボックスでサングラスを外すか外すまいかと迷って結局最後は外した。集中力を維持するのが難しい打席だったはず。しかも石橋は0−2と追い込んでいたわけだから、あそこはしっかり打ち取ってほしかった。が、ここで1点差にされた。次の中村にもタイムリーを打たれ、たちまち同点だ。
審判も判定しにくかったのだろう、ゲームを中断させようとしたくらいの西日はバッターが嫌がるのも当然で、ピッチャーにはこれ以上ない有利な状況だったはずだが、よりによってリードしていた2点をあっさり吐き出してしまった。キャッチャーが田中ではなく、下妻だったら変わっていたかも。西日をうまく利用していたんじゃないだろうかと得意のタラレバばかりが思いつく。もったいないなあ。あれだけいいピッチングをしていた石橋が勝利投手の権利を自分で消してマウンドを降りた。

石橋を途中からリリーフした酒居は審判の微妙なボール判定に明らかに動揺しているように見えた。たしかにこの日の主審のストライク、ボールの判定はかなり怪しいものだった。楽天側に不利に見えたのはゲーム展開のせいかもしれないが、前日の判定は逆にロッテに不利な判定が多かったようにも見えた。小島もマウンド上で怪訝な表情を何度か見せていた。

そんなわけで、酒居はなかなかリズムに乗れずに西日のバッター不利な状況にわざわざストレートの四球で自滅してしまった格好だ。ホーム悪送球による失点も最悪だった。結局はリリーフしたイニングを投げきれずに降板することになった。酒居に限らず、リリーフしたピッチャーが役割を果たせずすぐにチェンジという場面を今シーズンはよく見る気がする。

三木がゲーム後に「大事な試合で、うーん、悔しいですね。酒居にあそこで何とか踏ん張ってほしかったなあという気持ちがあるが、今まで本当にチームのためにマウンドで腕を振ってきてくれたので…」とコメントしていたが、なんとも歯切れの悪い中途半端なコメントだ。選手のことを気遣っているようにも見えるが、本音のところで責めている。あれでは選手(酒居)は報われない。
...というか、厳しく言わなきゃいけないところでそれができないところに逆に「隔たり」を感じる。伊藤コーチの継投策に無理はなかったのか、選手のコンディションやキャッチャーとの相性などなど、選手とのコミュニケーションはちゃんと取れているのか。選手のことをどこまで理解しているのか。かなり怪しい。

自分の仕事を終えベンチに戻ってきた選手へ監督自ら歩み寄るシーンも今シーズンはよく見かける。普通なら美しい光景ということになるんだが、それが単なるご機嫌取りに見えちゃうのは見る側の心の問題だろうか。