F1ー2E
「しょうま」対決
先発は藤平尚真と金村尚真の「尚真」対決となった。決してありふれた名前ではないと思うが、漢字も呼び名(「しょうま」と読みます。)も一緒という珍しい組み合わせになった。
藤平はヒロインやゲーム前のインタビューなどで盛んに相手ピッチャーのことを「いいピッチャーなので...」などと対等の言い方をして警戒していたようだが、仮にも相手の金村はルーキーピッチャーで、なおかつプロ公式戦初マウンドのひよっこ(w)だったわけで、プロ7年目の藤平としてはぜったいに負けられない勝負だったはず。
結果はかろうじて藤平に「勝ち」がついた格好だが、相手が1年目ということを考えると7年目と1年目が対等の勝負だったというのは、心境的にやや複雑なものがあるのだな。
たしかに球威という点では藤平が勝っていたように思う。しかし、投球術、制球力といったことを加味した総合力(安定感)という面から比較すると、ほぼ互角、いや、やや相手の「尚真」に軍配が上がるのではないか、そんな内容だったと思う。
今シーズンの藤平に期待すること
その金村は日ハムのドラ2ルーキーである。日ハムは若い先発に意外と良いピッチャーがいるんだよなあ。伊藤大海26歳、根本悠楓20歳そして昨日の金村尚真23歳。スカウティングの的確さにもう脱帽である。
とはいえ、藤平もたしかに良かった。それは認めよう。ただ手放しで褒められる内容だったかというと「否」である。欲をいえばもう少しピッチングに落ち着き(重み)というか安定感みたいなものがほしいね。なんといっても7年目なんだから...。
昨日のゲームで特にイラッとした場面を一つだけあげるとすれば(あげるんかい!?)、失点を許した5回裏、先頭の五十幡を四球で出塁させた場面である。足があるから一番出塁させたくない打者ではあったが、一方で開幕していまだ0安打の安全パイのバッターでもあった。普通に投げていれば打ち取れるところをボール先行の苦しいピッチングにして結局四球で歩かせてしまった。「出塁させたくない」が強すぎて力んでしまったのだろう。あぁいうところでも上から目線で自分のピッチングを普通にできるようになってくれたらもっと勝てるピッチャーになれるんだけど....とか思ったり。
浅村キャプテンの勝利への貢献スタイル
ぎりぎり1点差の勝利だった。ただ、4番浅村に最初のカードで初安打が出たのは良かった。...というか、昨日の勝利は浅村のホームでの神スライディングによる勝ち越し点があればこそである。
浅村のチームの勝利への貢献は、なにもチャンスでの一発だけではない。守備で、そして走塁で、浅村は地味ではあるが確実にチームの勝利へ貢献しているのだ。そのことを実感できた第3戦であった。
辰己よ、イニングの先頭打者のときはそれらしい打ち方をしてくれよ...
それにしても辰己である。毎ゲーム、初回のトップバッターとしての打席で簡単に三振してベンチに戻るのはいかがなものか。相手ピッチャーにもう少し球数を投げさせるとかなにかないのか、と言いたいのである。
イニングが進み、チャンスで打順が回ってきたときは持ち前のパンチ力を発揮する場面もあるだろう。しかし、イニングの先頭で打席に入るときには、もうすこしトップバッターとしての役割というものがあるはずである。チャンスの場面にポイントゲッターとして嫌らしいバッターであることはもちろん大事だ。しかし、1番バッターというのは、どちらかというとチャンスメーカーという役回りが本分のはずで、そっちでの嫌らしさをもう少し発揮してほしい、そう思う。