わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

涌井劇場にしびれた後に松井劇場で疲れ果てたゲーム

E1−1H

4月とは思えない寒さ。

例によってテレビ観戦だったがスマホのお天気アプリによると宮城野区の午後7時の気温は6度。
東北の球団だから選手は皆寒さに強いだろうと思いがちだが、どうしてどうして。東北出身は岸と銀次くらい。ほかの選手はみな関東、関西だ。寒がりばっかりだw。

先発の涌井も序盤は自分のピッチングにならずに苦労していたが、あれはきっと寒さのせいだったろう。まちがいない。マウンド上でも、そしてベンチに戻るときにも盛んに指に息を吹きかけていた。いつもの繊細な指の感覚が無かったのだと思う。

だから...

いつもよりかなり慎重なピッチングに見えた。時間をかけるだけかけていい。失点しないことが最優先。当たり前のことのようだけど、これが並のピッチャーにはなかなかできない。体力もそうだが、そもそも集中力と気持ちが続かない。昨日の粘りのピッチングは涌井だからできたピッチングだった。
特に6回表のピッチングは息を呑んで見入ってしまった。7回表の牧原との対戦もシビレタ。で、結局は涌井が投げ勝った。涌井さまさまだ。

ベンチでのやりとり

ベンチに帰った涌井に石井監督が声をかけた。ほんの一言二言話しかけただけだったと思う。二人ともうなずいて離れた。ここでグータッチがあればお役御免だが、それはなかった。そして涌井は8回のマウンドにもあがった。

これが石井流

8回表は3番柳田から始まる打順。3番柳田、4番グラシアル、5番栗原。7回で100球に到達していた涌井を「どうだ?」「行けます。」というやり取りだけで送り出した石井監督。ここらへんが石井流だ。慎重なようで大胆でもあり、割り切るようで意気に感じるときもある。
田中将大の登板についてもそうだ。周りの期待に応えるのかと思えばのらりくらりと引き伸ばす。結局は想定期間の一番遅いところに落とすようだ。

で、涌井も石井流に見事に応える。柳田、グラシアル、栗原と三者凡退にうちとって9回の松井裕樹へバトンを渡した。

松井劇場はまだ続く...

同点で迎えた9回表。延長戦がないのでここを抑えれば負けはないという場面。だから松井裕樹。打順は6番デスパイネから。デスパイネの打球は高ぁ〜く上がった内野フライ。ところが一塁の大地がこれをよもやの落球。風に流された。
先頭を出してしまったところから松井劇場が開演。デスパイネから数えて6人の打者との対戦を演じる*1。ラストバッターとなった長谷川を迎えたときは2アウト満塁という場面だった。どうしても盛り上げずに終われないのが松井裕樹、松井劇場である。最後は長谷川を空振り三振にとって終わったが、同じ「時間をかける」でも涌井の場合とはかなり違う。松井裕樹の場合は「時間がかかる」。涌井は「時間をかける」、大きな違いだw。

ただ今シーズンの松井裕樹はこのスタイルで行くと予め宣言している。「どんな形でもいい、0点で終わりさえすれば…」たしかそんな意味のコメントを出していた。
松井劇場はまだまだ続くのだよ。楽天ファンは覚悟して応援しなくてはいけないw。

*1:牧田だったら3人で終わったなあ...と思ったのは私だけだろうかw