わしろぐ

ちなわし爺さんのリタイア身辺雑記 / in 秋田

生もろこし

 この辺の和菓子に「もろこし」というのがある。一般的には「落雁」の方が有名かな。もろこしは小豆粉で作る落雁のような和菓子である。

 ガキの頃からあった菓子だが、それほど食べたいと思ったことはなかった。「昔のお菓子」というイメージが強くて、正直、少し馬鹿にしていたところがあったから、若い頃に秋田土産を買っていくときは「はたはたパイ」とか女優の竹内結子さんがブログか何かで紹介したと噂の「しとぎ豆がき」と決めていたw。

 それがシニア世代になって、私の中の「たまに食べたくなる」菓子の1つに「もろこし」が入ってきた。板状のもろこしが口の中でほろほろと崩れて溶けていく感覚と「自然で優しい甘さ」の良さが今ならわかる。
 これをいただくと、お茶の苦みと口に溶けたもろこしを流し込む飲み物が欲しくなる。なので一緒にいただく熱いお茶がすごく美味しく感じる。

 「もろこし」の進化系として「生もろこし」というのが出てきた。「出てきた」といっても、もうずいぶん経つと思う。普通の「もろこし」よりもちょっと今風のイメージがあって、息子なども土産には「生もろこし」の方を買っていく。



 「生もろこし」には焼きの工程が入らない。「しっとり」とした食感が特色だ。「キャラメル」と「生キャラメル」の関係に似ているかも。「生もろこし」とはよくつけた。

 私は「生もろこし」をコーヒーと一緒にいただくのが好きである。理由は先に「お茶と一緒に食べる」くだりで書いたとおり。コーヒーが飲みたくなる和菓子なのだ。

 先日、息子が来たときに「生もろこし」を土産に買いたいというので角館駅前のお店に連れて行った。試食をしたときにお店の人が「冷凍」していただくとおいしいと教えてくれた。

 冷やすとおいしいのはイメージできるが、冷凍しても大丈夫か?と思ったら、冷凍しても凍らないらしい。水分を含まないからだそうだ。

 自宅用に買って試したら、たしかに凍らない。ただ冷たくおいしくなるだけw。熱いコーヒーと一緒にいただいた。やっぱり美味い。よくあう。