総括
- E4−3L
いやぁ、ようやく勝ったか...。今江監督の初勝利はかなりの難産だったが、それだけに感動的で印象に残る1勝になった。直前までの連敗を忘れさせてくれる初勝利だった。
今江監督は不振のフランコを2試合で見限り登録抹消、代わりに一軍登録した辰見鴻之介を代走に送り出し、その辰見がサヨナラのホームを踏むという劇的な勝利になった。
ゲーム後の監督インタビューで今江監督もコメントしていた。小深田が打ったサヨナラの犠牲フライは浅かったが、辰見がランナーだから走らせたのだろう...と。その意味でも、フランコの代わりに辰見をあげたこと、あの場面で代走に出したこと、今江采配が見事的中したサヨナラ勝ちであった。
今だから言うけど、3回表にレフト阿部の痛いエラーも絡んで3点先制されたときには、「こりゃ今日も駄目だ...」とテレビのスイッチを切るところだった。よかった、あのときスイッチを切らなくてw。おかげでサヨナラの初勝利を見ることができた。あそこでスイッチを切っていたら今シーズン最大の後悔になるところだった。
投手
先発の内星龍は落ち着いた立ち上がりだった。先発に転向して最初の登板だったが、先発で一番難しい立ち上がりをスムーズにやってのけた。これだけで内の先発転向は成功(合格)だったといえる。
問題はやはり3回表。2アウトから源田に四球を出して、そこから連打された。ランナーを背負ってからのピッチングには課題がありそうだ。ただ、炎上しなかったところはやはり適性ありということだろう。
6回まで内がゲームを壊さず、そのあと酒居、ターリー、則本が初登板となった。いずれも無難に無失点リレーを見せてくれたのはさすが。
攻撃
楽天のアキレス腱
劇的なサヨナラ勝ちは結果オーライ。
本当はもっと楽に、強いチームらしい勝ち方のできるゲーム展開もあった。それが出来なかったところに楽天の弱点、すなわちアキレス腱を見ることができる。それは4番・浅村の存在である。プロ野球ファンならだれもが認める〈楽天の4番〉なんだが、楽天ファンならだれもが認める〈楽天のブレーキ〉でもある。
例年のことなので、ある程度の覚悟はしていたが、ここまで重いと、応援する身には、正直、かなりしんどいw。3ゲーム終わって打率0でしょ、チャンスに回ってくる4番がまったくの「空砲」なわけだから、これではなかなか「楽に勝てる」とはいかない。
3回裏の攻撃
3点先制された3回裏の攻撃。1アウト1、3塁で4番浅村だった。同点、あわよくば逆転とするのにこれ以上ない絶好のチャンスに4番・浅村はライトフライで2アウト。このあと島内が四球を選び、阿部のタイムリーで同点になったわけだけど、このときの正直な心境は、チャンスでライトフライの浅村を嘆く気持ちよりも、ゲッツーにならなくて良かった....だった。
阿部のタイムリーで同点に追いついた、「ありがとう浅村...」ってなもんである。浅村以外のところをどう動かして得点に結びつけていくか、これが楽天の戦い方、勝ち方なのである。だた、打線という意味では4番はブツッと切れてしまう打順だから頭が痛い。悩ましい。
助っ人は早々に登録抹消して建て直しを図ったが、さすがに浅村はそうもいかない。そこが浅村イーグルスの最大の悩みどころであるところは昨年と変わらない。
9回裏の攻撃
9回裏のサヨナラのチャンス。3番小郷で決めたかったところ、小郷は体よく歩かされ、4番浅村との勝負になった。そしてそれはまんまと的中する。開幕3試合めでは、さすがに4番に代打は出せない。
4番浅村にこだわる必要はない。
マスター阿部はマズイ外野の守備があっていきなり3失点のイニングを作ったが、その裏に自らのバットで取り返し同点に追いついた。ナイスリカバリー。
大人しそうに見えて、意外とチャンスに強いところを見せている。そういう意味では阿部4番もアリだと思うんだが。浅村はポイントゲッターというよりもチャンスメーカーとして少し楽に打たせる手はあると思う。2番浅村、3番小郷、4番阿部、5番島内なんて面白いと思うが、次の対・今井達也戦ではぜひこのオーダーを試してほしいw。