古民家村だより
BSで「古民家村だより」という番組を観ていた。新潟の十日町市竹所(たけところ)という場所が舞台。都会から移住してきた人たちが、そこにあった古民家をリフォームして暮らし始めるのだか、そのリフォームのデザインを仕事にし、自身もそこで暮らしているドイツ人の男性や、そこで暮らし始めた人たちの暮らしぶりを紹介した番組だ。
このごろ、この手の番組に興味があってよく観ている気がする。他にも「ぽつんと一軒家」とか「人生の楽園」とか「いいいじゅー!!」とか。
そうそう、わかるわかる...
「古民家村だより」に登場した2人めの女性のコメントにとても納得してしまった。東京で出版物の編集の仕事をしていた女性で、古民家村へ移住してきて3年目の夏を迎えたという設定だったと思う。
彼女が今の生活について、たしかこんなことを言っていた。
- 「仕事をしていないことの罪悪感がなくなった。」
- 「以前は元気なのに仕事をしていないと「ズル休み」をしているような気持ちになった。」
- 「ここに来てからはそれがない。自分の時間を生きている実感がある。」
ま、ざっくりではあるが、上に書いたようなニュアンスだったと思う。
そして、この彼女のコメントの意味、気持ちが私なりにではあるが、よくわかる気がした。そうそう、わかるわかる...みたいな。
もちろん、彼女は何もしていないわけではない。彼女自身の身の回りの家事や雑用は忙しくやっているのである。
たぶん彼女の言いたかったのは、世間で言うところの職業についていない(無職)という意味だろうと思う。
自分が長年生きてきた環境の中で、まったく違うライフスタイルにしようと思うといろいろ考えることが多い。まったく考えずに「エイッ、ヤッ」とばかりに実行に移す人も中にはいると思うが、少なくとも私はそのタイプではない。
なのでときどき思うのだ。これまでの自分の人生とまったく無関係だった環境の中に身をおいたら(飛び込んだら)、それはある意味こわいけど、反面、ものすごく身軽になれる部分もあるんじゃないか....みたいなことだ。