ライオンズの記事だけど気になったので...
ライオンズとの前半戦最終カードは1勝1敗1分けだった。同じ1勝1敗だけど、最後に勝てたのは後半戦に向けてちょっとは有利かな…、そう思いたいw。
第3戦は思ったよりスーッと勝てた印象だったが、第2戦、田中将大が先発したゲームではライオンズの強さ、底力を見せつけられたなと本気で思った。
上のweb記事はそのゲーム後のライオンズ辻監督のコメントを取り上げたものだが、「こりゃ油断できないな」と思ったので、書いておく。
田中将大と髙橋光成が投げあったゲーム
結果は3−3の引き分けだったゲーム。田中将大があれだけのピッチングをしても勝てなかった、相手の倍の安打数を打ったのに勝ちきれなかった。そういうゲームだった。
で、そういうゲーム展開の中で、相手先発の高橋光成のエースらしいピッチングに感心したし、8番バッターの川越の粘り強く、勝負強いバッティングに思わず唸ってしまった。
このチームは強い...。リーグトップのチーム防御率を誇る投手陣のタフな投手リレーも見せつけられた感じだった。
そのときの率直な感想はブログにも書いた。
www.washilog.com
そしてその翌日、見つけたのが冒頭のweb記事だ。ライオンズの辻監督があの日の先発・髙橋光成についてコメントしたことを取り上げた記事である。
髙橋光成のコメント
辻監督は髙橋光成があの日の自分のピッチングについてどんな感想を持っているかが気になって、(高橋が)どんな感想をコメントしていたか、記者に逆取材をしたというのだ。髙橋光成のコメントは次のようなものだったらしい。
「4回のホームランを打たれた場面は、しのがなければいけないところでしたが、そこは切り替えて、その後の1点をしっかり抑えなければいけませんでした。5回からは仕切り直して、またリズムをつくることができたと思います」
なるほど、私も「5回からは仕切り直して、またリズムをつくることができたと思います。」の部分にはまったく同感だ。
髙橋光成という投手を改めて「手強い相手」、「さすがライオンズのエース」と見直したのがまさにあそこからの仕切り直しだったと言っていい。
辻監督の言い分
ところが辻監督は別の見方をしていたようだ。以下、記事のその部分。
「そんなもん? うーん」。辻監督は少し不満そうで、「俺にしてみれば、わからないな。(高橋は)エースだからね」とつぶやいた。相手の田中将は前回登板の16日・オリックス戦で7回を無失点に抑え、自身の連敗を6で止めていた。辻監督は「前回の田中の投球内容は素晴らしかったから、なかなか点を取れないことはわかっていた。光成も(調子は)良かったと思うよ。そこでやはり、絶対先に点をやってはいけないという投球をしてほしかった。先制ホームランはしようがないとしても、本人も言うように、2点目の取られ方がまずい」とあえて指摘した。
「チームだからさ。自分は降板すればいいかもしれないけれど、チームは9連戦の8戦目で、しかも野手は今日延長12回までやっているわけだ。そういうことを考えたら、もちろんこれからの時期は投手も大変だろうけれど、1試合1試合、全てを出し切ってほしいよ」と言うのだ。
あの日の高橋光成では物足りないと言っている。あの日の田中将大より先に点を与えたことをもっと悔しがれと言っている。どんだけ高いレベルを期待しているのか。
正に辻監督の本気度が伝わってくる内容だ。本気でリーグ優勝を意識しているし、狙っている。
狙いは他にもあった?
しかも、この場合は、記者の取材に監督としてただ応えたわけではない。というか、逆に辻監督の方から記者に逆取材をしたというのだから、狙いは別にもある。
つまり、髙橋光成に直接言わずに、監督の思いを髙橋光成に確実に伝えること、それも効果的に、…を計算した行動だったろう。
田中将大が本来の感覚を取り戻してきたことが明るい材料だと昨日のブログに書いたが、その田中と五分に渡り合えるピッチャーが西武にもいる。
そして、自チームのエースにその田中と五分では物足りないとハッパをかけた監督がいる。やるなあ、辻監督...。
前半戦が終わってのパ・リーグの順位はソフトバンクが首位、それを0.5差で西武が追い、それを1.5差で楽天とロッテが追う形である。
じわりじわりと差を詰めてきたオリックスの存在も不気味だが、まずはライオンの尻尾にしがみつき振り落とされないようにしなくては...。辻監督の本気度は要注意だ。