わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

西口の一歩

はじめに

ホークスとの3連戦。初戦を「帰ってきたエース」で快勝し、チームの雰囲気は7連敗から吹っ切れた印象があった。そうなると大事なのが第2戦。初登板のルーキーを立てて、あわよくばこのルーキーで勝って完全に波に乗りたかったところだった。
ところがそのルーキーが1イニングもたずに危険球退場となるアクシデント発生。シナリオは完全に狂い悪夢の展開を一度は覚悟したが、それを「なかなか化けきれずに燻っていた」若手の代役(でも年齢はそのルーキーより2個上なだけ)が救った。
いきなり振られた主役(先発投手)の代役だったが、これを見事に演じてみせたばかりかチャッカリ「自分自身の一歩(つまり出世作)」に変えてしまったのだ。そう、代役が初勝利ゲッツ...。
チームにとってもまさに「災い転じて福となす」という展開になった。当初描いていたシナリオとはだいぶ違ったラストを迎えたが(なんと言っても主役が途中で交代したわけだから...)、この結末も決して悪くない。そんなゲームになったなw。西口のヒロインも人柄が滲み出ていて良かった。アッパレ!!。アナウンサーと解説者の2人が今回のヒロインでファンが急増するのではないか、などと盛り上がっていたが、それは鋭い指摘だと思うぞw。

E3−2H

まずは9回の松井裕樹から。

いやあ重苦しかった。息が詰まるというか、胸が苦しいというか。1点リードでの松井裕樹のマウンドは見ていて具合が悪くなるな。もっとアッサリ投げ抜いてほしい。0ボール2ストライクとバッターを追い込んでいるのにバッターではなく何故か松井自身が追い込まれたかのような状況になる。ま、それだけ決め球が重要であり難しいということなんだろう。「一球の怖さ」を知る松井裕樹ならではの心理状態ということにしておこうか*1。なんだかんだ言っても最後は抑えて西口の一歩を後押ししたのだからさすがである。

やっぱり西口

ようやく一歩前へ出たね。えらく長い時間を要したけれど、一歩踏み出したからにはあとはひとりでに歩きはじめるだろう。ルーキー高田の後を受けた形ではあったが、「緊急登板」というのはいろいろいらぬことを考える間がないだけ逆に良かったのかもしれない。次こそは先発予告されて、それに合わせて調整して、...と正規の段階を踏んでの勝利をものにしてほしいものである。
ピッチングの内容は41/3回1安打1失点4奪三振。ボールの切れも良かったし、チェンジアップも効果的だった。何よりカーブの制球が良くて太田もこれを上手く使っていたように思う。石井監督もゲーム後のコメントで「一つ一つのボールのレベルの高さ」を褒めていた(認めていた)から、先発のチャンスは次もきっとあるはずである。
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そして先発の高田

残念だったのは土俵に上る前にコケてしまったことだ。戦う前に負けてしまった。昨年の藤平とほとんど一緒である。藤平は「オリックス山本」との同期対決となったゲームで、土俵で向き合う前にやはり危険球退場となったのだった。
石井監督もさすがに「無駄な登板」とは言わずに「アクシデント」という言い方をしていたが、バッターではなく自分との闘いに四苦八苦していたメンタルにやや期待はずれの印象を持ったに違いない。同じ一軍の初マウンドでも早川のマウンドでの落ち着き振りと比べたら雲泥の差があった。
それでもドラ2で指名した投手、監督もポテンシャル的には十分に認めているはずで、それこそ「第2の藤平」にしてはならない...、とばかりにきっと別の形でのチャンスを考えているはずである。あとは高田自身が昨日のショックを引きずらずに新たなチャンスを掴むことができるかどうかにかかっている。
昨日のこのブログに「西口よりも先にチャンスを勝ち取った高田孝一、そういう目で見てみたい。」と書いたのだったが、蓋を開けてみたらチャンスを与えられたのは高田でもそれを生かしたのは西口だった。昨日のゲームはどちらにとってもターニングポイントになった。
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最後に打のヒーロー茂木

この人のタイムリー3ベースで初回に3得点、これがゲームの決勝点となった。いつもは簡単に空振り三振するところ、この打席はけっこう粘っていた。調子を上げてきたのか、それとも意識の変化か。
どんなに淡白な打席が続いても、監督は彼を2軍へ落とすことをしない。それだけ彼の「可能性」を高く評価(信頼)しているということだろう。たしかに茂木は成績の数値以上に、印象に残る打席が多い選手である。それだけファンやベンチの期待が高い場面で結果を残している証拠だろうと思う。
逆に成績は悪くないが、印象の薄い選手というのもいる。例えば....いや、ここでは言うまいw。

*1:五輪侍に選出されなくて正直よかったと思う。オリンピックの舞台での1点差ゲームにはとても送り出せない。松井自身が気を失ってしまうと思う。