わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

天才ルーキーと2年目モンスター

Bs0−1E

先発の早川が完封で5勝目。9回98球3安打無失点という内容でエースと神の子の連敗を止めた。まさにゴールデンだ。他のローテ投手は皆球界を代表する一流どころだが、ここのところやや疲れが見え始めて調子を落としていたが、このルーキーは中6日のローテをしっかり守りさらには尻上がりに良くなっている。そして早くも「完封」、しかもハーラートップの5勝めに到達だ。これはもう「若さ」ばかりが要因ではないだろう。

一昨日の田中は「投球術」で相手打者を討ち取っていた。これに対し昨日の早川は「キレと球威」で抑え込んだ印象だ。田中が「達人の域」のピッチングを見せたとすれば、早川は「天才の片鱗」を見せつけたピッチングだったと思う。相変わらずルーキーとは思えない落ち着いたマウンドさばきで、バックもところどころで好守を見せた。テンポのいいピッチングは野手の集中力にも好影響を与えるのだ。いずれは8年前のマー君のように「タカピーが投げると皆よく打つ」というゾーンに入りそうな予感w。

前日の田中が自身のピッチングを振り返って「良い投球と勝てる投球は違う」というようなコメントをしていたが、ルーキーの早川が今のところ一番安定して「勝てる投球」が出来ている気がする。だからこそのハーラートップの5勝めということになるのだが、決して偶然やラッキーで掴んだ白星じゃない。そこが末恐ろしい。
ここまで言うと言い過ぎになるかな...。なんか労せずに四天王と同じレベル、いやそれ以上のピッチングをしているのに驚かされる。いちファンの目から見た率直な感想は「今チームで一番安心して見ていられるピッチャーである」ということ。「若き天才」ここに現るという感じだ。

早川のピッチングを支えているのは天才的なピッチング技術だけではない。強靭なハートがそれを支えているところに強みがある。昨日の9回裏のマウンドはそのことを周囲に確信させた。
1点リードで勝利投手と完封勝利のかかった9回裏のマウンドは相手が2番ムネから始まる打順だった。2番ムネ、3番吉田、4番杉本、5番T岡田と続く今やリーグ屈指の強烈打線。この顔ぶれを相手に1点差を守り切らねばならない展開だった。最年少で通算150セーブを達成した松井裕樹だってビビって「松井劇場」をしてしまうだろうという状況の中で、早川はまったく動じていなかった。吉田は四球で歩かせたものの他はシンプルに討ち取って見せたのだ。そこにはホームを踏ませる前に3つアウトを取ればいいという割り切った思考が伺える。あれこそがまさに「勝てる投球」が身についている証拠である。

ま、勝てたのは島内のホームランによる1点があればこそ。だが、あえてここでは島内のことに触れずにおく。あと3番浅村にも。村林の1番スタメンショートには一言二言言いたいこともあるけれど、早川の「完封」の前には吹き飛んでしまう。

早川が天才なら、裏のゲームで一軍初登板を果たしたロッテの佐々木ロウキはさしずめモンスターだろう。昨日のプロ野球観戦はテレビ中継で楽天戦を、PCのネット中継でロッテ戦をと同時に2つの中継を流していた。チラ見での印象だがロッテの佐々木は予想していた以上に制球が安定していて驚いた。軽く投げている感じだが余裕で150キロを超えるポテンシャルもさすがだ。やはり只者ではない。しかも初マウンドであの落ち着き。評判どおりのモンスターに違いない。
途中からは楽天戦に集中。佐々木はどうやら5回まで投げて降板したようだ。いちおう勝利投手の権利を持っての降板だったようだが、その後は同点に追いつかれ初勝利はお預けとなったみたいだ。ただあの投げっぷり、初勝利をあげるのもそれほど遠くないと思われる。ま、他所のチームのことなのでどうでもいいんだけどね。