田中将大
田中の復帰最初の実戦登板は連打と3ランで3失点というちょっと想像と違った展開になった。
しかし、マウンド上の表情はほとんど変わらず。一球一球を丁寧に試しているんだな、そのことだけに集中しているんだなという感じで、そこは「さすが田中」と思わせる光景だった。
特に中田に3ランを打たれたときの様子。「いやあ打たれたな」と苦笑いでもするかと思ったが、まったくの無表情であったのが逆に印象的だった。
ゆっくりとしたフォームから力感なく投げていく。同じフォーム、同じ球速でいろいろな球種が投じられるものだからアナウンサーから球種を尋ねられた解説者の由規も「うぅ〜どうなんでしょう」と長嶋茂雄風の解説になる場面が多かった...w。
キャンプは途中から合流したマー君。本来であれば4本柱の一番最後に登場してもおかしくない実戦登板なはず。それをこのタイミングで登板した。メジャー帰り、伝説の投手の最初の実戦登板。圧倒的なピッチングを期待する周囲への変なプライドやプレッシャーなど微塵もない。自身の調整に必要かどうかだけが優先する。そんな超一流のプロ意識を感じた実戦登板だった。ゲーム後のインタビューでは「順調に段階を踏めている」とコメントしていたようだ。
マー君がそう言うなら3失点という結果などまったく関係ないだろう。
早川隆久
で、解説の由規も絶賛の嵐だったのがマー君の後を受けてマウンドへあがったゴールデンルーキーの早川くんだ。躍動感あふれるしなやかなフォームから切れもあり球速もありのボールをビシビシ投げ込んでいた。変化球のブレーキもすごかったね。
「田中にアドバイスされたスプリットでしょうか...。」「岸から教わったカーブですね...。」と実況アナウンサー。習得したばかりの変化球も見事に操っているようで、いやはや怪物だなあれは...。新人らしくボールが上ずるようなところもないし、マー君とは違った意味で由規も唸るしかなかった。
瀧中瞭太
黄金リレーのあと2イニング投げたのは今シーズン最初の練習試合に先発した瀧中だった。こちらも危なげない内容でローテ入りは確実と見ても良さそう。...というのは気が早いかな。ま、まだ練習試合が始まったばかりの段階ではあるが、地力の高さは揺るがないなあという印象だ。
森原康平
ちょっと心配なのは森原だ。昨シーズン2軍へ降格したときの自信喪失状態をまだ引きずっているような印象だった。由規も「考えすぎ」と森原の欠点をそれとなく心配しているようだった。
アナウンサーが「まだ練習試合ですから」と盛んにフォローするも由規のコメントの端々からは「心配オーラ」が強く発散されていたね。由規が解説の中で森原のことを「頭でっかちになっているときがある」と分析したところがあったが、ちょうど石井監督が森原についてコメントしていたときのことを思い出していた。