わしろぐ

ジジイのプロ野球観戦雑記です。身辺雑記もあるよ。/ in Sendai

ノムさんの訃報に接しての雑感

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楽天生命パーク宮城にノムさんの献花台が設置されました。星野さんのとき以来ですね。初日から大勢の人が訪れたみたいです。ノムさんは楽天ファンに本当に本当に愛されていたんだなあと改めて思い知らされた感じがします。

もちろん楽天ファン、プロ野球ファンだけではありません。プロ野球界からも訃報を悲しむ声、惜しむ声が沢山寄せられていました。ノムさんの教え子であること、ノムさんの下で野球をしたことをまるで自慢するかのように皆が思い出を語り、涙しました。

球界の重鎮と言われる人の訃報はこれまでにも多くありましたが、ノムさんの凄いところは、監督時代に指導を受けたという選手以外にも、「ノムさんと一緒に野球をしたかった。」「ノムさんの下で野球をしてみたかった。」という名選手が大勢いることです。その代表格がダルビッシュなんですが...。ノムさんが敵の大将(監督)だったときに苦しめられた経験が言わせているのでしょう、きっと。
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一緒した選手はたいがい「野球とは何か」を教えられたとコメントしています。野球を始めたばかりの素人が言っているわけではありません。プロ中のプロ、一流ではなく超一流のプロ野球選手が口を揃えて言うわけです。これは凄いことだと思います。

楽天の三木谷オーナー、立花社長がこれまた口を揃えて「楽天の土台を築いていただいた。」とコメントしました。コレ自体、本心からのコメントだとは思います。
...思いますが、やっぱりノムさんが楽天を退団したときの球団の幕引きの仕方はどうだったかなあ、と今でも思います。実に後味の悪いものでした。「土台を築いてくれた功労者」と言うなら、それ相応の花道を作るべきだったし、それ相応の幕引きというものがあっただろうと思います。

野村さんの後釜にはブラウン、その次に星野さんです。あのとき、球団は「ノムさんの築いたという土台」をどう発展させていくつもりだったのか。そこらへんの方向性がまったく見えない後継者選びでした。「考える野球」の土台はできた、さあ次は「闘争心」を植え付けよう、そういうことだったのでしょうか。たしかにブラウンは一塁ベースをぶん投げる熱い監督でしたし、星野さんはだれもが認める闘将でした。
それにしてもノムさんの退団劇は今でも謎ですね。当初の契約どおりだったとはいえ、2位でCS進出を決めていたシーズンの最終戦で「契約を更新しない」と告げられての退団でした。
正確ではありませんが、ノムさんが「(楽天という)チームは好きだが、球団は嫌い。」とボヤいていたように記憶しています。

今回の平石監督の退団についても、ノムさんのときとかぶらせていたファンが多くいたのではないでしょうか。あぁ、相変わらず楽天はビジネスライクで「情がない」球団のままだ....みたいな。ま、個人的にはノムさんのときと、平石さんのときとでは状況が少し違っているように思いますが。これも人それぞれの感じ方、考え方がありますので。

さて、プロ野球12球団の監督のうちの半分、つまり6球団の監督が野村チルドレンだそうですね。加えて、侍ジャパンの稲葉監督も入れると7人の監督が野村チルドレン。すごいですね。ヤクルトに行ったなんかは何人目かの野村チルドレン監督候補に名乗りをあげちゃっているし。その前に古田だって、宮本だって、うわぁ、まだまだ監督やれそうなチルドレンがいっぱいいるよw。「頭を使った野球」を掲げる監督はもはや野村さんの教えを受けていたことが一つのステータスのようになってしまっている。

ま、冷静に考えてみると、そんな中でも楽天の三木監督、石井GMのコンビは最強っぽいよね。単純にノムさんの教えを守っているというよりは、野村イズムを土台に独自のアレンジを加えて更にパワーアップ(進化)させている気がします。
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