河北新報のニュースで「楽天退団の嶋選手が11月30日のユアスタで行われるベガルタ仙台のゲームのあとでサポーターに向けて挨拶する」というのがありました。
記事の書きぶりもあったと思うのですが、違和感を感じていました。
- サッカーチームのサポーターに向けて野球選手が何を挨拶するのか。
- 記事の最後の部分、「嶋は24日に楽天生命パーク宮城で行われた東北楽天のファン感謝祭でファンと交流を深めたが、あいさつする機会はなかった。」と、まるで楽天イーグルスのイベントでは挨拶させてもらえなかったかのような書きぶりだなあ...みたいな。
で、ツイッターで流れていた嶋の挨拶の映像をあとから見ました。どういう経緯でこのようなイベントが組まれたのか、はたまたその意図はハッキリしませんが、あいさつの内容はごくごくシンプルなものでした。
- ベガルタ10年連続J1残留おめでとう
- ベガルタ仙台、 来シーズンからプレーする「スワローズ」、 そして「楽天イーグルス」が強くなるようこれからも熱い声援をお願いします。
- このような場を用意していただきありがとうございました。
...とまあ、こんな感じ。
河北新報の記事の最後の部分に煽られた人も相当数いただろうと想像するのですが、ネット上には楽天球団の批判や石井GM批判が溢れていました。
- 球団(楽天)はチームに功績のあった嶋に挨拶の舞台も用意しなかった
- ベガルタが楽天に代わってその舞台を用意した(してやった)。
- 楽天球団(石井GM)は冷たすぎる。
大雑把に分類するとこの3つでしょうか。
一部の楽天ファンの目には嶋や平石監督が球団(石井GM)に追い出されたみたいに見えているのでしょうか。もしくは嶋や平石監督が球団(石井GM)に嫌気が差してチームを出て行ったみたいに見えているのでしょうか。
この日の嶋の挨拶の中にもありました。
- 嶋は「現役を引退するわけではない...」のです。
それに...
もっと言えば...
- 今シーズン、嶋はキャプテンや選手会長でもなかったはず。
そんな嶋にファン感などの球団のイベントで挨拶の舞台を用意するのは逆に変です。不自然なことのようにも思えます。
たしかに嶋がチームにとって特別の選手だったのは認めます。しかし、チームは変わろうとしています。そんなチームにとっていつまでも「戦力として特別の選手」でい続けられるかどうかはまた別の問題です。嶋の功績に対する球団が示すべき誠意と来シーズン以降の戦力として球団が示すべき評価は別物です。
現役続行を望んだ嶋に対する球団が示すべき誠意はあくまで「戦力としての正当な評価」だったはず。で、石井GMのチーム構想では嶋がスタメンマスクをかぶる環境は用意できそうにない。それを前提に球団としては誠意ある対応をしたのだと思います。
そして、嶋はそれに対してプロ野球選手としての自分の可能性(正捕手としてスタメンマスクをまだかぶれるという可能性)を信じて退団を決断した。それだけのことです。そこに球団の誠意が足りないだとか、冷たい、といった批判は入る余地がないと思うのだけど...。
平石さんの退団の際のインタビューの一問一答もそうでしたが、嶋が今回のあいさつのオファーを受けたことも、何かいらぬ混乱や憶測を巻き起こしているようで悲しいです。この2人の言動が楽天ファンの間のいろいろな憶測のキッカケになっていることが悔しいです。
この2人ならそれらを避ける言動も可能だったろうと思うから。...と、ここまで書くと、相当数の楽天ファンを敵に回しそうですね。
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「石井GMの改革に楽天ファンはついていけるのか?」というような見出しのネット記事を見かけましたが、ハッキリ言って大きなお世話ですね。
楽天イーグルスが好きだから応援する、それだけのことです。