予想はしていたけど、平石さんはやっぱり退団する方を選んじゃったみたいですね。
ちょっと早すぎたよね、1軍監督になるのは...。ヘッドから代行を経たとはいえ、いきなり1軍監督にしちゃった責任は球団にもあるような...。
三木さんを複数年契約で監督に据えたところをみると、今回の監督交代のシナリオはある意味、石井GMの中では既定路線であったようにも見える。GMの三木さんに対する信頼はそれくらい高かったわけで、そうであるなら、三木さんを最初から監督に据えて平石代行を再度ヘッドに戻すという選択肢はなかったのだろうか...。
それなら年齢的にも収まりがついたような気がしないでもない。今回のような幕引きよりはチームにとっても、平石さんにとっても次につながる監督交代ではなかったのかな。こうなってしまっては、もう遅いんだけどね。
それくらい平石さんの球団に退団を伝えたあとの会見の一問一答が淋しく感じられました。
次に引用して気になったフレーズなどについて感想を書いておきます。いくつかのネットニュースを読んだけど、日刊スポーツの一問一答が一番リアルというか、省略されていなかったように感じました。なので日刊スポーツから引用します。
www.nikkansports.com
- どんな話をしたか
退団させてもらうことを伝えました。
- 経緯は
本当に仙台が好きですし、宮城県、東北が好きです。楽天に来て15年ですけど、選手であったり、スタッフであったり、球団の職員の方であったり、またファンの皆さんであったり、本当に思い入れは誰にも負けないくらいの思いを持ってますけど。そんな私でもね、退団する決心をした。もうこれが全てですね。それが全てだと思います。
「もうこれが全てですね。」に込められた思い
もう、これは恨み節以外の何ものでもないですよね。仙台、宮城県、東北、選手、スタッフ、球団職員、ファンへの思い入れはだれにも負けないという平石さんが、それでも退団する決心をした。つまり、「仙台、宮城県、東北、選手、スタッフ、球団職員、ファンへの思い入れ」よりも球団(というか石井GM)に対する不信感の方が上回ったと言いたかったのでしょう。
- 選手らに話はしたか
昼くらいですかね。順番に選手とスタッフに話をさせていただきました。
- 悩んだ末の決断?
どうですかね。悩んでないと言ったらちょっと語弊があるかもしれないですけど、決断は結構早かったと思います。
もう未練はない、という感じ?
なんか「悩むほどの未練はなかった...」と聞こえます。サバサバしているというか、「最初から分かっていた展開だった」という反応ですな。
- 2軍統括のポストが想像できなかった?
そこに関してはあんまり。お話をいただいたのは当然ありがたいことなんですけど。はい。
- 楽天に15年での思い出を挙げるとすれば。
いっぱいありますね。これがというのはないです。本当に最初ね、何もないところからのスタートで、いろんな先輩が頑張っていただいて。球団の方もそうですけれども。それから時間を経ていろんな施設であったり、環境であったりがガラッと変わった。その時、その時でいろいろと積み重ねていってくれてね。いろんな方と出会えたことは本当に感謝しています。全てが残っています。負けたシーズンもそうですし、日本一になったのもそうですし、いろんな全てが思い出に残っていると思います。
「バカにすんな」という感じ?
「あんまり」のあとには「話したくありません」と続くのでしょう。オファーがあるだけマシ、贅沢だという見方もあるだろうから...という大人の対応ですね。本音は「そんな取ってつけたようなポストなんていらねェーよ」という感じでしょうか。
- ファンのためにという思いが強かったと思う。今後については
今後については全く決まっていません。こうやって正式に伝えるまでに何か動いていたわけではないですし。僕の中ではセ・リーグもパ・リーグもCSをやっていたのでね、そこが落ち着いたらと思っていたんですけども。15日にですね、球団の方から話がしたいということで、もう1日待とうと。今日まで待ちましたけど。先のことは全く分からないですね。
- ファンへの思いは
15年間おらしてもらって、初年度から今年もそうですけど、たくさんの方に足を運んでいただいて、本当に年々イーグルスがちょっとずつですけど、仙台や東北に根付いてきているのを感じました。それは皆さんが応援してくださっているのが、それが全てなんでね。感謝してます。
- 今日退団を伝えたのは誰
GMには会ってないですね。安部井さんと社長には話をしましたけど。
- 心残りはあるか。選手への思いは
選手が一緒にやってきて、一緒にやりたいと思ってくれている選手もいるかも分からないですけど。そうじゃない選手もいる。こればっかりは人との付き合いですから。ただ、正直僕も寂しいですね。どこまで選手のために、スタッフのためにやれたか分からないですけど。どれだけ力になれたか。何とか選手であったり、スタッフであったり、チームであったり、またこの球団であったりと何とかいい方向に向くために全力でサポートできたらと思ってやってきた。まぁ本当に寂しいですけどね。
溝は相当深かった...ということ?
「GMに会っていない」というのが2人の間の溝の深さを連想させます。
あと「そうじゃない選手もいる...」というコメントは正直ショッキングでした。ま、選手全員に慕われる(認められる)監督なんてあり得ないことなんでしょうけど。ただ、平石さんの場合は「全員が慕う理想のリーダー」のように見えていたから。
たしか朝日新聞の朝刊だったと思います。ベテラン選手ということで選手名はありませんでしたが、「星野さんのときはみんなが緊張していてミスも少なかったが、平石監督になって『ぬるま湯』になっていた」というようなコメントが紹介されていました。そういう空気というか、平石さんを「物足りない」と思っていた選手もいたということでしょう。
- ユニホームを脱ぐが、楽天に戻る気はあるか
そんなことは全く考えてないですね。とにかく今年、今、球団を離れる決断しかしてないですね。15年間お世話になりましたけど。
- 野球に携わりたい気持ちは
その気持ちは当然あります。野球で生きてきたんでね。いろんなことを考えていきたいなと思いますけど、当然それが一番だとは思います。でも全くの未定です。
- 現場に携わりたい気持ちは
無くはないですね。今年までユニホームを着させてもらって、これが嫌になったわけではないので。まだ、今後のことは分からないですね。当然そういう気持ちはあります。
楽天とは絶交です...ということ?
「(楽天に戻ることは)全く考えていないですね。」というのはかなりキツイ言葉ですね。「今は」全く考えていない、というニュアンスだと思いたいですね。
覚悟の表れともとれますが、なんか「絶交」を言い渡された気分です...。
プロ野球の現場が嫌になったわけではなく、楽天という球団が嫌になったともとれます。
- 新体制が始まった。選手に向けて言葉はあるか?
とにかく現役でやれるというのがどれだけ幸せなことか。とにかく今を大事にね、自分の考えというか、こうありたいというのがあれば、それを思い切り貫いてほしい。とにかく野球を全うしてほしいなと思いますけどね。
結局は淋しい交代劇になってしまいました。
冒頭にも書いたように、もう少し別の監督交代はなかったかなあと思います。
嶋も出ていってしまうけど、嶋には「また楽天に戻れたら戻りたい」くらいの言葉は置いていってほしいですね。