5連勝です。
- E11-2F
凄いです、イーグルス。5連勝しちゃいました。先発の弓削は5回持たず、先発としての「最低限」の仕事にあと1歩でしたが、勝ちを意識しちゃったのでしょうか、運も4回で尽きてしまったような降板でした。でも、チームは大勝です。
先発弓削の印象
注目は先発の弓削でした。ドラ4のルーキーピッチャーです。開幕ローテの6枠を最後まで争ってはいましたが、オープン戦最後の登板を見たときに、「こりゃ先発は無理だわ」と正直思いました。昨日のブログにも書いたとおり、持っているポテンシャルは高いのですが、打者との対戦の前に自分の精神状態との戦いにエネルギーのほとんどを消費するタイプのピッチャーです。大相撲の元横綱・稀勢の里のタイプと以前書いたことがありました。今回の印象もほとんどあのときと変わりません。
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それでも今回は、初回の立ち上がりは悪くなかったです。ある程度打者へ集中できているように見えました。球はバラついていましたが、緊張の中にもまだストライクを取れる冷静さのようなものがありました。変化が見えたのは2回以降、味方が初回に3得点した次のイニングですね。
味方が得点したあとのイニング
味方が得点したあとの次のイニングが大事だとはよく言われることですが、並のピッチャーだと味方のリードが重荷になったりするケースがあるわけです。気の持ちようなのですが、どうしてもリードを守らなければならないという意識になってしまう。
敗戦処理で登板するときは良いピッチングをするのに、勝ちゲームの展開で出てくるとガチガチになって本来のピッチングができなくなるピッチャーというのがたまにいます。イーグルスのピッチャーでいうと、森雄大なんかがそのタイプ。持っているポテンシャルは相当高いけど、まだ開花できずにいる最大の原因です。
弓削の2回のピッチングもそんな傾向が見られました。運良く、谷内のゲッツーに助けられました。この谷内には4回にも同じくゲッツーで助けられましたね。ただ、そうそう運良くゲームは展開しません。
勝投手の権利のかかったイニング
「得点した次のイニング」という壁を越えたあとに立ちはだかったのは、「勝利投手の権利のかかった5回」の壁でした。あと3つアウトをとれば勝投手...。この3つのアウトをとらなければならない5回の壁が相当高い。ルーキーにとっては目のくらむような高さだったと思われます。
先頭の中島にライト前ヒットで出塁されると、次の西川を四球で歩かせます。次の大田にタイムリーで1失点。なおノーアウトで1、2塁という展開にしてしまいます。で、次の近藤に進塁打を打たれたところで石橋にスイッチとなりました。あのまま続投していたら同点は当然、たちまち逆転という展開だったと想像します。あそこでの継投は当然の采配でした。
弓削の初登板の成績です。
投球回 | 打者 | 球数 | 被安打 | 四死球 | 失点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
弓削 | 4 1/3 | 21 | 95 | 7 | 3 | 1 |
平静を装う必要はない
降板後の弓削のコメントをネットで見つけました。意外と強気なコメントなので驚きました。
「落ち着いていましたけど、体が前のめりになってしまいました。ボールが散るのは持ち味ですけど、はっきりしすぎて球数が多くなってしまいましたね」
「落ち着いていましたけど....」というコメントにはちょっと無理があります。ありすぎでしょ...。味方が得点した初回の攻撃、ノーアウトにもかかわらずベンチ前でキャッチボールを始めていました。ジッとしていられなかったのだと思います。相当舞い上がっていました。
何も「メチャクチャ緊張しました。」と正直に言えばいいんです。弱い犬ほどよく吠えます。マウンド上で平静を装っている投手ほど冷静でなかったり、ピンチに弱かったりするものです。
イーグルスのルーキーピッチャーで初先発で初勝利のピッチャーはまだいないそうです。あのマー君でさえ出来ませんでした。弓削はルーキーなのだから、もっと泥臭くていいのです。格好は悪いかもしれませんが、マウンド上で深呼吸するくらいのことをしてでも良いピッチングをすることだけに集中してほしい。次の登板に期待しています。
斎藤佑樹のこと
さて、相手先発の斎藤佑樹ですが、そろそろ投球術だけでは通用しない段階まで来ているのではないでしょうか。敵ながら、見ていてちょっと痛々しい感じになっています。
ショートスターターなら…、という目論見だったかもしれませんが、厳しいかなぁ。栗山監督はそれでも「佑樹を信じています。」で今シーズンも通すつもりなんでしょうか...。だとしたら、こっちは歓迎すべきことなのでしょう、たぶん (´・ω・`)。
さいごに
今日の先発はローテどおりなら開幕投手を務めた岸の登板となるところなんですが、開幕でのアクシデントのため1回スキップ、代役に安楽が登板するようです。どんなピッチングを見せてくれるか、このチャンスをものにできるか、別の意味で楽しみな登板になりました。ここでいいピッチングを見せれば、弓削に取って代わることになりそうです。
安楽の場合は斎藤佑樹と同じで問題は身体的なポテンシャルです。投球術とかマウンドさばきに不安はありません。どれだけ力のあるボール、切れのあるボールを投げることができるか、そこが問題です。松坂大輔と一緒に自主トレした成果を是非ここで発揮してほしいものです。
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