伊藤智仁コーチってどんなピッチャーだったの?
伊藤智仁投手コーチは、今シーズンから楽天の1軍投手コーチを務めています。
現役時代はヤクルトのピッチャーでしたが、伊藤智仁といえば「高速スライダー」と言われるほどの伝説のピッチャーでした。
伝説のピッチャー・伊藤智仁がどれだけ凄いピッチャーだったのか、この人達のコメントからも、容易に想像できます。
野村克也
まずはヤクルトの監督と言えばすぐに浮かぶ、名将・野村克也前監督ですが、こう言ってます。
「ワシが見てきた中で歴代ナンバーワンのピッチャー」
古田敦也
次は同じヤクルトでキャッチャーをしていた、これまた日本を代表するキャッチャーと言っていい古田敦也がこう断言しています。
「これまで受けた中、見た中で1番です」
球界を代表するキャッチャーだった2人が口を揃えて「1番(ナンバーワン)」と言い切る投手なわけです。
私自身は特にヤクルトのファンというわけではありませんでしたので、伊藤コーチがそこまで凄いピッチャーだったという印象は、すみません、正直ありませんでした...。
伊藤コーチの逸話は1993年のルーキーイヤーに集中しています。そういう目(ナンバー1ピッチャーという目)でリアルタイムのピッチングを見てみたかったですね。そこが少し悔やまれます。
伊藤コーチの球歴
ここで、伊藤コーチのプロ野球に入ってからの球歴をざっくり見ておきたいと思います。
選手歴
- ヤクルトスワローズ(1993-2003)
監督・コーチ歴
- ヤクルトスワローズ(2004-2017)
- 富山GRNサンダーバーズ(2018)
- 楽天イーグルス(2019〜)
となります。
富山GRNサンダーバーズでは監督だったんだね。
(出典:伊藤智仁 - Wikipedia)球歴のほとんどはヤクルトで送っています。今シーズンからは石井GMとのつながりでしょうか、楽天に1軍投手コーチとして招聘されました。
自身の11年の現役経験と15年に渡るコーチとしての経験を是非イーグルスで活かして欲しいと思います。
www.washilog.com
伊藤コーチのコーチング
先日、テレビ番組で伊藤コーチのことを取り上げていました。
一番、印象に残ったのはブルペンでピッチングする各ピッチャーの踏み出した足の位置(プレートからの歩幅)をチェックするシーンでした。
一人ずつ、自分の足(のサイズ)で測定し、丹念にメモしていました。ピッチャーがマウンドにあがってピッチングを始める前にスパイクでプレートから踏み出す足の位置までを測定するシーンをよく見ますが、あれです。
ピッチャーの体調の変化は踏み出した足の位置の変化として表れると伊藤コーチ。
自身は現役時代の半分以上をリハビリで送るという苦い経験があります。ピッチャーのコンディショニングの重要性を最も理解しているコーチと言っていいかもしれません。短い番組ではありましたが、選手との接し方、コメントなどを聞いていると、そのことがとても伝わってきました。
伊藤コーチが考える侍Jのエース(追記しました。)
さて、「だからなんだ?」と非難されそうだけど、私には興味深い内容だったので書いておきます。ちょうど1年前のweb記事です。
1大会27奪三振の大記録 伝説のスライダー投手が見る侍ジャパンのエース候補 | 日本通運「侍ジャパン」応援特設サイト
この記事の中で興味があったのは、「伊藤氏が考える侍ジャパンのエースは?」の項目。
1年前ということは楽天のコーチ就任の話がまだなかった時期でしょうから、伊藤コーチの正直な考えが反映されているはずです。
伊藤コーチが侍Jのエース候補として名前を上げたのは3人でした。
菅野智之(ジャイアンツ)
則本でも岸でもありませんでした。でも、菅野智之ではしょうがないですね。伊藤コーチが言うとおり、「安定感」は群を抜いていますから。少しだけうがった見方をすれば、伊藤コーチはもともとセ・リーグの選手でしたからね。...ということにしておきます。
菊池雄星(ライオンズ)
もともとセ・リーグの選手の伊藤コーチがこの時点で左の侍エースと考えていたのはパ・リーグの菊池雄星でした。ま、これも妥当でしょうか。しっかり海を渡ってしまいました。世界でも十分に戦える力をぜひ見せつけて欲しいものです。
藤浪晋太郎(タイガース)
問題は3人目です。ここでは則本を上げてほしかったかな。そう思いましたw。
仮にこの時点で楽天のコーチの話があったとしたら、則本の名前が上がっていたかもしれませんね。ま、伊藤コーチの本音のところでは藤浪だということです。持っているポテンシャルの高さからしたら侍のエースになってもおかしくない。それが伊藤コーチの診立てです。
別のweb記事でも、記者に「現役投手で『天才』を感じるのはだれ?」と質問され、上の3人と、それから大谷翔平の名前を上げてましたね。
朝日新聞デジタル&M(アンド・エム)
すみません、蛇足でした。でも、伝説のピッチャーが「認める」現役投手というのに興味があったので...。
さいごに
星野仙一さんが球界ナンバー1の投手コーチと認めていた佐藤ヨシ投手コーチもいます。これに野村克也さんが歴代ナンバー1の投手と認めていた伊藤コーチが加わりました。
さらにはその伊藤コーチに「天才」と言わせたのがGMの石井一久さんでした。今シーズンはその石井GMが認めた若い有望な投手たちも多く入団しました。
いよいよ投手王国・楽天への道筋が見えてきた感じがしませんかw。